数世紀前から存在していた、自分はガラスでできていると信じ込み、割れてしまうことを極端に恐れる精神障害「ガラス妄想」 記事の本文にスキップ 「ガラス妄想」とは、自分の体はガラスでできていると信じ込み、壊れやすく粉々に砕け散ってしまうことを極端に恐れる精神障害の一種である。15世紀から17世紀のヨーロッパで顕著にみられたが、現在でもまだこの症状を持った人が存在する。 17世紀におけるガラス妄想 ガラス妄想のもっとも有名な例は、フランス王シャルル6世だろう。彼は毛布に身を包み、自分の臀部が壊れないようにしたと言われている。 この画像を大きなサイズで見る ガラス妄想の例は、ヨーロッパの百科事典に突然現れる。フィクションでの文献もいくつかあるが、もっとも知られているのは、セルバンテスによる1613年の短編集の中の『ガラスの学士』。主人公が催淫剤のつもりで摂取したマルメロ(バラ科の落葉高木)が、ガラス