福島県の沖合で巨大地震が発生し東京電力福島第1原発を高さ8メートルの津波が襲った場合、1~4号機の建屋が浸水するとの予測図を1999年に旧国土庁が作成していたことが24日、分かった。国は自治体が津波防災対策を検討する「基礎資料」として作成したが、原発事故を防ぐための電力会社の対策強化には生かされなかった。 津波防災の関係省庁が98年、全国の自治体に「津波防災対策の手引き」を通知。国土庁は99年、この手引きにのっとった試算方法を用いて、各地の津波浸水予測図を作成した。「津波による浸水域をあらかじめ把握しておくこと」を目的に掲げていた。 [記事全文]