川崎市幸区の介護付き有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で、入所者3人が相次いで転落死した問題で、3人が転落した日にいずれも夜勤を担当していた元職員の20代男性が8日、産経新聞などの取材に応じ、「素直にショックだし、介護職員としてつらい。これが事件だとは考えたくない」と語った。 男性によると、転落した3人は「車いすを使わなくても歩ける人たちだったが、簡単には(高さ約1・2メートルのベランダを)乗り越えられないと思った」という。自身の夜勤の際に転落が相次いだ点については、「(こういった事案を)引いてしまう所が自分にはあったのだろうか」と話した。 男性は今年5月、別の入所女性の財布を盗んだとして神奈川県警に窃盗容疑で逮捕され、同施設を懲戒解雇。その後に保釈されて現在は公判中で、「この件があって疑われているが、(転落が)事件だった場合、直接的に何かしたことは誓ってない」と強調した。