スカートに靴はローファー。長い髪は一つに束ねられていた。三田の知り合いから紹介された関西の高校に通うヒカルさん=仮名=は男の子の体に生まれたが、心は女の子。勇気を出し、家族や学校にカミングアウトした。 【写真】はるな愛さん「死ななくてよかった」 自らの境遇語る ◇ 5人兄弟の長男として生まれました。小さいころから女の子と遊ぶのが大好きで、小学生になる時、赤いランドセルが欲しかったけど、何となく男の子として生きなきゃ駄目なのかな…と感じていました。 一番嫌だったのは水泳の授業。胸を出すのが恥ずかしくて手で隠すと、周りが「おかまかよ」とからかうんです。いじられるのはよくあったので慣れました。「俺」や「僕」と言いたくなかったので、子どものころから一人称は使いませんでしたね。 中学は最悪。ひげが生えて毛も濃くなって、自分がすごく気持ち悪かった。本当に嫌で血が出てもひたすら抜きました。声が低くならな