今後の伸びが見込みにくい国内の自動車市場で、軽自動車のシェア争いが激しさを増している。2011年末に発売した「N BOX」が絶好調のホンダが、長年にわたって「2強」の座を維持してきたダイハツ工業とスズキを猛追。日産自動車と三菱自動車は共同開発のモデルを投入し、巻き返しを狙う。少子高齢化に伴う需要減や若者の車離れに歯止めがかからない中、数少ない有望な分野として各社は商品力の強化を図っており、将来的に勢力図が塗り替わる可能性も出てきた。 [フォト] ホンダ、燃費&走りで勝負! 新型軽は燃費リッター28〜29キロに 「7月は上旬だけで5台売れた。こんなに売れたのは初めてだ」。首都圏のホンダ販売店の営業担当者は興奮気味に話し、驚きを隠さない。ホンダの販売好調を牽引(けんいん)するN BOXは、軽では最大級という室内空間の広さやスライド式のドアなど「軽らしくない機能を充実させた」(開発責任者の浅