英雄と呼ばれるのが嫌で、そう言われると「自分は単に他の何千人ものエンジニアが造ったものをオルドリンと操縦しただけだ」と言い返す、自称ナード。 人類で初めて月面に降り立ったアポロ11号ニール・アームストロング(Neil Armstrong)船長が25日他界しました。享年82。 「操縦しただけ」と言うのは簡単ですが、アポロ13号ジム・ラヴェル船長らが記した爆発事故体験録をベースとする映画『アポロ13』を観れば、そんな容易いことじゃないのがよくわかりますよね。 月面着陸は人類悲願の偉業です。不確定要素だらけ。何かひとつでもミスがあれば宇宙に置き去りにされて、冷たい虚無の闇の中で(クルーで最後に死ぬ人は)ひとり死んでゆかなければならない――その恐怖と闘いながら自ら危険に身を晒す宇宙飛行士たち。重圧がゾッとするほど克明に描かれていて、もう観てるだけで息が詰まります。 アポロ11号も不確定要素はいくら