「向こう10年の中国政治においては、戸籍、医療、教育、格差、物価、福祉などに対する“社会改良”が最重要課題だと言える」 「権力闘争に決着がつかない状況下で、社会改良は進まない」 「権力闘争の背後にはイデオロギー闘争がある」 「イデオロギー闘争を理解しないことには、なぜ社会改良が進まないのか理解できない」 「10年以内に、中国は“赤い帝国”か“共和国”のどちらかの道に進むはずだ」 前回のおさらいをしてみた。 筆者は自らの思考を整理し、目の前に座っているW氏に質問をぶつけた。 「W先生、それは『大躍進』や『文化大革命』のような極左主義が蔓延したまま、国際世論や普遍的価値観を全く無視した形で、中国が肥大化していくのか? それとも、自由と人権、民主主義、法治主義などグローバルスタンダードを重視した形で、国際社会の一員として国家建設を進めていくのか、という二者択一の問題ですか?」 中国における左派と
![10年後の中国は“赤い帝国”:日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)