カタールで行われたアジアカップ、準決勝と決勝で勝てた要因は「GK」だった――。そう表現しても大げさではないぐらい、2試合のGK川島永嗣のパフォーマンスは際立っていた。韓国戦ではPK戦で3本すべてゴールを許さず、オーストラリア戦では2、3点分の失点シーンを止めて見せたた。李忠成のボレーシュートが決まった決勝戦のマン・オブ・ザ・マッチが川島だったことが、そのプレーぶりを裏付ける。 だが大会序盤、日本のGKは「弱点」といわれた。シリア戦では川島が不運な判定ながらも、相手の決定機を阻止したとして退場し、チームは窮状に追い込まれた。準々決勝でも「4つのミスがあった」(ザッケローニ監督)FKから失点を許して、開催国カタールに希望を与えることになった。川島からはあの“どや顔”が消え、会場のモニターには失点にぼうぜんとする表情が流された。 最終的にはハッピーエンドで終わったが、そこに至るまでの過程には