[インタビュー | ワールドサッカーキング 11.08.18(No.187)掲載] 世界中の注目を集める33歳のポルトガル人指揮官、アンドレ・ヴィラス・ボアスのサクセスストーリーはまるで夢物語だ。一通の手紙で道を切り開いた分析のスペシャリストは、新天地チェルシーで成功を手にすることができるか。 文=栗原正夫 まさかの無冠――。これが2010─11シーズンを終えたチェルシーに突き付けられた現実だった。オーナーのロマン・アブラモヴィッチは、契約期間を1年残していたカルロ・アンチェロッティを解任。後任として白羽の矢を立てられたのは、「ジョゼ・モウリーニョの後継者」と称される若きポルトガル人だった。アンドレ・ヴィラス・ボアス、33歳。昨シーズン、就任1年目のポルトで国内リーグ、国内カップ、ヨーロッパリーグ(以下EL)を制して、クラブを3冠王者へと導いた気鋭の指揮官である。 アブラモヴィッチは