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ブックマーク / saebou.hatenablog.com (7)

  • サイモン・ゴドウィン演出『ハムレット』(ネタバレあり、メモ) - Commentarius Saevus

    文化村シアターコクーンでサイモン・ゴドウィン演出『ハムレット』を見てきた。これは劇評を書くかもしれないので、要点をメモだけ。 ・真ん中に監視塔があり、回転するセットを使っている。デザインは北欧がモチーフらしいが、来ている衣服や小道具などのせいで和洋折衷のレトロモダンみたいな感じに見える。岡田将生演じるハムレットは書生っぽいし、黒木華演じるオフィーリアは北欧の貴婦人というよりは華族令嬢みたいだ。 ・王の亡霊は監視塔に現れる。冒頭では光と音で示されるだけ。 ・私が今まで見た『ハムレット』の中でもかなり主役の2人の精神の健康状態が悪い。岡田将生ハムレットは芝居が始まる前から深刻な双極性障害になっているようで、最初の独白の「神が自殺を禁じていなければ…」のくだりでリストカット痕だらけの両手に巻いた包帯を見せるし、「生きるべきか死ぬべきか…」の独白では監視塔にベルトを吊して首を吊ろうか考えているよう

    サイモン・ゴドウィン演出『ハムレット』(ネタバレあり、メモ) - Commentarius Saevus
    chiezo1234
    chiezo1234 2019/10/06
    黒木華のオフィーリアは、狂った時に素足に土つけて出てくるのが怖かった
  • 女優陣は頑張ってるが、台本のカットがひどい~SKE48版『ハムレット』(ネタバレあり) - Commentarius Saevus

    SKE48版『ハムレット』を見てきた。SKEについては全く知らないのだが、『SKEBINGO!~ガチでお芝居やらせて頂きます!』という番組の企画らしい。舞台はデンマークではなくSKEの地元の名古屋で、敵国はノルウェーではなく岐阜である。 www.nelke.co.jp 女優陣は思ったより全然頑張っている(私はこれより演技のひどいシェイクスピアをいっぱい見たことあるし、前にアイドル舞台でオールフィメールの『ハムレット』翻案を見たことあるのだが、あれより全然マシだった)。とくにハムレット(松井珠理奈)とガートルード(鎌田菜月)は、未熟なところはあるがあまり舞台経験がないにしては立派なもので、場数を踏んで訓練すれば伸びるんじゃないかという気がした。 しかしながら、とにかく台のカットがひどい。3時間以上かかる台を90分にしてるのでまあダイジェストだろというのはあるのだが、私は以前もQ1ベースの

    女優陣は頑張ってるが、台本のカットがひどい~SKE48版『ハムレット』(ネタバレあり) - Commentarius Saevus
  • ビジネス本はどのくらいフェミニズム本でありうるか?〜シェリル・サンドバーグ、Lean In: Women, Work, and the Will to Lead(『Lean In: 女性、仕事、リーダーへの意欲 』) - Commentarius Saevus

    フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグのベストセラー、Lean In: Women, Work, and the Will to Lead(2013)を読んだ。ちょうど和訳も出たのだが、英語版を借りてたのでそちらで読んだ。 普段全くビジネスは読まないのだが、これはとても面白かった。というのも、これはビジネスであると同時にフェミニズムであり、かつビジネスはどの程度フェミニズムでありうるかという限界をも示しただと思うからである。このの中でサンドバーグはフェミニズムに対してかなり親和的な発言をしており、グロリア・スタイネムとかのこともたくさん話しているのだが、一方で序論のところで「このはある意味でフェミニストマニフェストだけどただのフェミニストマニフェストじゃない」と位置づけるなど、男女両方をターゲットにしたビジネスとして書を執筆しているため、いわゆる「女性が自分がフェ

    ビジネス本はどのくらいフェミニズム本でありうるか?〜シェリル・サンドバーグ、Lean In: Women, Work, and the Will to Lead(『Lean In: 女性、仕事、リーダーへの意欲 』) - Commentarius Saevus
  • 理想宮か、公共彫刻か?〜『アナと雪の女王』(ネタバレあり) - Commentarius Saevus

    『アナと雪の女王』を見てきた。私、ディズニーが大っきらいなので金を払って見に行きたくなかったのだが、あまりの評判の良さに敵の軍門に降ってしまった… 好き嫌いはともかくとして、見た後最初の感想は、「これは女子のスター・ウォーズになる」ってことである。今まで「女子のスター・ウォーズ」と呼ばれている作品は『ダーティ・ダンシング』であった。男の子がジェダイに夢中になっている間、女の子は『ダーティ・ダンシング』の台詞を引用しているのだそうだ(私はジェダイ派)。しかしながら『アナと雪の女王』は一言で言うと「暗黒面に堕ちなかったアナキン」の話である。アナキンのフォースもエルサの魔力も非接触型ハンドパワーであるし(←ごめん、もっと気の利いた言い方を思いつけばいいんだけど)、どちらも怖れによって暗黒面に堕ちかけるのだが、怖れを克服できなかったアナキンに対してエルサは愛の力により勝利する。とにかくよくできた映

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  • ポピュリスト政治家にして天才リクルーター、グリンデルバルド~『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(ネタバレあり) - Commentarius Saevus

    『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』を見てきた。前作はものすごく気に入っており、かなり気合いの入った批評を書いている。 saebou.hatenablog.com シリーズ第2作となる作は、プロットが複雑すぎるということで前評判がイマイチだったのだが、こんなん『ミッション:インポッシブル』シリーズとか最近の極端に複雑化したアクション映画に比べればまあ朝飯前程度の複雑さである。それに少なくともこのシリーズは『ミッション:インポッシブル』と違って、最初からストーリーの回収を考えて複雑にしているので、不安にならないし。 新しい設定と世界観を作るのが中心だった前作に比べると、今作はハリー・ポッターシリーズにつながる新しい開示がたくさんあり、ビックリするような過去のいきさつがわかる上、最後はとんでもないクリフハンガーで終わる。しかもけっこうどれも辛い展開が多い。あまりネタバレしない

    ポピュリスト政治家にして天才リクルーター、グリンデルバルド~『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(ネタバレあり) - Commentarius Saevus
  • 史実には全くのっとらず、内容はメロメロ〜『レディ・ベス』 - Commentarius Saevus

    エリザベス一世の王女時代を主題にしたミュージカル『レディ・ベス』を見てきた。 基的に、史実には全くのっとっていない。エリザベスが吟遊詩人(なのだが、ロビン・フッドに近い)のロビンとデキてしまっており、ロミオとジュリエットふうな恋物語を繰り広げるという創作悲恋が主筋(ご丁寧にバルコニーの場面もある)。まあエリザベスの創作悲恋とかずーっと昔からある伝統なのでいいのだが(独身女性なのでそういう歴史ネタの二次創作が作りやすい)、それにしてもただの甘ったるい恋愛ものでお話はちょっと勘弁…という感じであった。 とりあえず、エリザベスは民衆からも家庭教師のアスカムからも頭がよくて政治家にふさわしいとすごく褒められているのだが、人の描写が全然そうとは思えない。若くて世間知らずで、女王として頭角を現すのは即位後だから…っていう言い訳はあるんだろうが、このミュージカルのレディ・ベスは恋愛のことを考える以外

    史実には全くのっとらず、内容はメロメロ〜『レディ・ベス』 - Commentarius Saevus
    chiezo1234
    chiezo1234 2014/08/26
    ヒロインがWキャストなので、どっち見ての感想なのか気になる。キャストについての言及無し、脚本と演出メインの感想。視点が面白い。
  • 女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画100選 - Commentarius Saevus

    最近『風と共に去りぬ』の話をした上、今日せっかく『恋のからさわぎ』について研究発表をやるもんで、記念ということでちょっと女の子が死にたくなる前に聴いておくべきサバイバルのための洋楽ガールズアンセム100選の続編として、「女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画100選」をやろうかと思う。どーせそこらへんに散らばってる数多の映画ベスト100とかはロックベスト100と同じで女性からするとつまんなかったりするものが多いので、たまには女性が元気出るリストを作りたい。 選考基準は以下。 1. 女の子が打ちのめされた時に自殺しないよう、自分の心を強くするために見ておくべき映画である。 2. 外国映画である(これは私の知識の限界のため)。 順位は結構いい加減なのだが、基的に上から下へ行くほど緊急度が低くなる。上のほうはもうどんなボロボロ女でも一瞬にして救ってくれるくらいのチッ

    女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画100選 - Commentarius Saevus
    chiezo1234
    chiezo1234 2014/08/26
    2009年版。一文でズバっと紹介出来る手腕が凄い。
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