西武鉄道やプリンスホテルを傘下に抱える西武ホールディングス(HD)が年内にも株式の再上場を検討していることが8日、分かった。平成16年の上場廃止から7年が経過、業績も堅調に推移してきたため。近く主幹事証券会社選定など具体的な準備作業に入る。 西武HDはグランドプリンスホテル赤坂(東京都千代田区)の跡地再開発を25年に始めるなど積極的に事業を展開。再上場で企業価値を高め、資金を調達しやすくする狙いがある。 一方、同社は8日、米国で鉄道沿線開発に携わったランディ・エバンス氏が4月1日付で西武鉄道取締役に就任する人事を発表。同氏起用は西武HD大株主の米投資会社サーベラス・キャピタル・マネジメントの推薦がきっかけとされる。 西武グループでは16年に有価証券報告書の虚偽記載が発覚、同年12月に上場廃止となった。18年に西武HDを設立。鉄道やホテルに経営資源を集中して財務体質改善を進めてきた。