劉暁波*1が天安門事件(六四)二周年に、蒋捷連(十七歳の時事件に出会い銃殺された)を悼んで作った詩。 十七歳へ ぼくは生きていて 過不足のない悪評もある ぼくには勇気も資格もないが 花を一束と詩を一編ささげ 十七歳のほほえみの前に行く たとえぼくが分かっていても 十七歳は何の怨みも抱いてないと 十七歳という年齢が僕に告げる 生命は素朴で飾らないと 果てしない砂漠のように 木も水も必要なく 花の飾りも必要なく 太陽のほしいままの虐待に耐えられる 十七歳は路で倒れた 路はそれきり消えてしまった 泥土に永眠する十七歳は 書物のように安らかだ 十七歳は生を受けた世界に 何の未練もない 純白で傷のない年齢の他には 十七歳は呼吸が停止したとき 奇跡的に絶望していなかった 銃弾は山脈を貫通し 狂ったように海水を痙攣させた すべての花が ただ 一色に染まったとき 十七歳は絶望しなかった 絶望するはずがない