【ワシントン=古森義久】米国メディアが日中の尖閣諸島をめぐる対立での日本側の対応の分析を頻繁に報じるようになった。中国への強固な態度を集団的自衛権の解禁や憲法改正への動きと結びつけ「右傾化」と単純に決めつける向きが一部にある一方、日本がついに他の国家並みになってきたとする見方が多い点で、解釈は客観的になったともいえそうだ。 尖閣問題を機とする日本の変化については、ワシントン・ポスト(21日付)の「日本が右寄りのシフト」という見出しの東京発の長文記事が目立った。「(日本が)中国のために外交、軍事のスタンスが強硬にも」という副見出しをつけ、野田首相をタカ派と呼び中国への強い態度を「右寄り」と評しつつも、「日本はこれまで世界一の消極平和主義の国だったのがやっと(他国並みの)中道地点へと向かうようになったのだ」と強調した。 さらに、日本の憲法や集団的自衛権の禁止が世界でも異端であることを説明し「こ