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ブックマーク / www.ringolab.com (24)

  • 光圀伝 - 情報考学 Passion For The Future

    ・光圀伝 この小説を読まないのは大損。NHKは大河ドラマの原作にすべき。120点。 「「大義なり、紋太夫」 光圀は優しく囁きかけると、膝下に捕らえた男を、ぶつりと脇差の刃で刺した。」 1500枚の長編は67歳の光圀が少年時代から可愛がってきた家老を自らの手で刺し殺すシーンから始まる。天下の副将軍が生涯を賭けた大義とは何だったのか。水戸光圀といえば好々爺の水戸黄門がお供を連れて諸国漫遊するイメージがあるが、あれは史実とは異なる。常陸国水戸藩の第2代藩主として名君と呼ばれ、その財力で「大日史」の編纂という大事業の創始した人物。実際には関東をほぼ出なかったといわれる。 若い頃は血気盛んな傾奇者で辻斬りで人を殺めることもあった。跡取りの器かどうか試す過酷な試練を与えてくる父との確執、文事(詩歌、学問)で天下を取りたいという熱い思い。好々爺などではなく猛虎を内に秘めたような男であったという新しい光

  • 竜退治の騎士になる方法 - 情報考学 Passion For The Future

    ・竜退治の騎士になる方法 児童文学だが大人が読んでも考えさせられることが多い傑作である。いやむしろ大人の方が受け取れるメッセージが多いはず。 「おれは竜退治の騎士やねん。」 夕暮れの教室。忘れ物を取りに行った二人の小学生の前に現れた関西弁の竜騎士の男。どう見ても日人なのに名前はジェラルドで略してジェリーと呼んでくれという。竜騎士は疑いの眼差しを向ける二人に、竜騎士の仕事を話し始める。こうしておしゃべりしていればそのうち竜が出てくるから、と前置きして。 この物語は映画監督、小説家、歌手、俳優、宇宙飛行士、大統領とか、子供時代に憧れる人は多いが、どうやったらなれるのか道筋が決まっていない職業になる方法を示唆する。ジェラルドによると竜騎士になる第一歩は、トイレのスリッパをきれいに揃えること、なのだが。 おしゃべりしていると出てくる竜の正体は何か、人にそこにいないはずの竜を見せてしまうものとはな

  • 紗綾―SAYA - 情報考学 Passion For The Future

    ・紗綾―SAYA これは意外にもとても面白かった。大人の恋愛小説。おすすめ。 意外にと書いたのは著者のプロフィールが異色だから。 「コラス,リシャール フランス生まれ。パリ大学東洋語学部卒業。在日フランス大使館勤務、ジバンシィ日法人代表取締役社長を経て、1985年にシャネル入社、1995年、シャネル日法人代表取締役社長に就任。フランス商工会議所会頭、欧州ビジネス協会(EBC)会長を務める。国家功労章シュバリエ章受章、レジオン・ドヌール勲章受章。2009年にフランスで発表された『SAYA』で、フランスの文学賞「みんなのための文化図書館賞」を受賞」 生粋のフランス人であるシャネル社長が、なんと自ら日語で書いた小説である。人をモデルにしたような経営者も物語に重要な人物として登場する。 主人公は日の老舗デパートのベテラン社員。仕事もできてほどほどに遊びも知る。ファッションブランドを扱うた

  • ぼくがラーメンたべてるとき - 情報考学 Passion For The Future

    ・ぼくがラーメンたべてるとき 「ぼくが ラーメン たべてるとき となりで ミケが あくびした となりで ミケが あくびしたとき...」 前にこのブログで絵「どんなかんじかなあ」を紹介したら、「感動しました」というレスポンスを多数いただきましたが、この絵も大人の心に刺さってくる名作です。大震災後の危機の真っ最中の今、特に深く考えさせられるメッセージを持っています。 読み聞かせに使うと、大人の方が物語に引き込まれて黙ってしまい、子供に「どうしたの?」と聞かれるかもしれません。 ぼくがラーメンをたべてるとき、となりのまちの子供は何をしている?という語りのパターンで、同時刻の個の視点を並べていくことで、世界の質を浮かび上がらせます。何気ない日常がいかに貴重なものか、こどもにも大人にも納得させる展開が見事です。 大人が読める子供向けの絵ってよいですね。大人向けの絵というジャンルもありますが

  • 初夜 - 情報考学 Passion For The Future

    ・初夜 喜劇のような悲劇、あるいは、悲劇のような喜劇。イアン。マーキュアン作。 「彼らは若く、教育もあったが、ふたりともこれについては、つまり新婚初夜については、なんの心得もなく、彼らが生きたこの時代には、セックスの悩みについて話し合うことなど不可能だった。いつの時代でも、それは簡単なことではないけれど、彼らはジョージアン様式のホテルの二階の小さな居間で、夕のテーブルに着いたところだった。隣の部屋には、ひらいたドア越しに四柱式のベッドが見える。幅はやや狭めだが、ベッドカバーは純白で、しわひとつなくピンと張り、人の手で整えたとは思えないくらいだった。」 という出だしから始まる。 1962年、まだ保守の空気が濃厚だった英国で、ある夫婦の結婚初夜の事件について、ゆっくりと語られて、それだけで一冊が終わる。歴史学者志望の夫エドワードとバイオリニストのフローレンス。新潮クレストなので終始、上品で

  • 横井軍平ゲーム館 RETURNS ─ゲームボーイを生んだ発想力 - 情報考学 Passion For The Future

    ・横井軍平ゲーム館 RETURNS ─ゲームボーイを生んだ発想力 長い絶版時期にはオークションで8万円の値をつけた名著の復刊。 任天堂といったら宮茂と並んで、横井軍平。「枯れた技術の水平思考」という有名な言葉でも知られる。ウルトラハンド、光線銃と数々のおもちゃでヒットを飛ばし、任天堂が電子ゲームの方向へ向かう「ゲーム&ウォッチ」をつくり、「ドンキーコング」をつくり、さらには「ゲームボーイ」をつくった伝説のゲームデザイナー。 任天堂への就職から次々に開発した商品を時系列で、人の談を交えながら紹介している。花札メーカーの任天堂に設備の保守点検係として就職した横井は、大学で学んだ理系の知識を持てあましていたそうだ。あまりに暇な日常業務の日々に、旋盤を使いにゅっと伸びるマジックハンドを自作して会社で遊んでいたら、それを見た社長の「商品化しろ」という命令が横井の人生を大きく変えた。 横井軍平は技

  • グルメの嘘 - 情報考学 Passion For The Future

    ・グルメの嘘 「飲店を取り上げるマスコミに、ジャーナリズム精神は皆無」 超辛口のグルメ業界批判。メッタギリしていて著者が訴えられないか心配。 だが、グルメ記事の読み方がよくわかる。とても勉強になった。 ・店主が毎朝ネタを仕入れに築地に行く鮨屋 ・一人でも多くの人に自分の料理を、といって支店を出すオーナーシェフ ・ワインを出す鮨屋、・ビールを置かないフレンチやイタリアン ・丸ビルや六木ヒルズやミッドタウン等再開発ビルの店 ・大間の鮪を出すというそこらへんの店 にはろくな店がないぞという。なぜダメなのか、素人にはなかなかわからない業界事情の説明がある。「飲店業界にはびこる悪しき慣習や癒着、そして偽りに対してメスを入れていく」激辛モード。 著者いわく、まっとうな評論は儲からない。ヨイショライターを徹底的に叩いている。 著者が特に許せないとするのが料理評論家やジャーナリストと名乗る人たちの

  • 乙女の密告 - 情報考学 Passion For The Future

    ・乙女の密告 最新の芥川賞受賞作。 こんなに娯楽性たっぷりの芥川賞って珍しい。面白い。 京都にある外国語大学のドイツ語の授業。バッハマン教授はバラを口にくわえ人形を抱いて通勤するエキセントリックなドイツ人。教材が『アンネの日記』なので受講する学生は純真な乙女ばかり。 乙女たちはスピーチコンテストに向けて、『アンネの日記』の「1944年4月9日、日曜日の夜」をドイツ語で暗唱するという難しい課題に必死に取り組んでいる。教授は「乙女の皆さん、血を吐いてください」と努力と根性で死ぬ気で頑張れと檄を飛ばす。 乙女たちは「すみれ組」「黒ばら組」の2大派閥に分かれている。主人公のみか子はすみれ組だが、黒ばら組リーダーの麗子様(スピーチの女王で、「おほほほほ」と高笑いする)に密かに憧れている。 女の園は噂の園であり、囁きや密告が人間関係に危機的な影響を及ぼす微妙な緊張関係にあったのだが、コンテストを前に乙

  • マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選1 ケチャップの謎 世界を変えた"ちょっとした発想" - 情報考学 Passion For The Future

    ・マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選1 ケチャップの謎 世界を変えた"ちょっとした発想" 『ニューヨーカー』の名コラムニスト マルコム・グラッドウェルの傑作コラム集。 TVショッピングの王様ロン・ポピール ケチャップ帝国をつくりあげたヘンリー・ジョン・ハインツ 「ブラックスワン」で著名な投資家ナシーム・タレブ 戦後アメリカでヘアカラーを普及させたシャーリー・ポリコフ ピルを開発して広めたジョン・ロック カリスマ調教師シーザー・ミラン 世界を発想で変えた商売の天才たちのエピソードが5つ。 アメリカっていうのは個人の才覚一つでどこまでも成りあがれる自由の国なのだということがよくわかる。TVショッピングの王様ロンコ社のロン・ポピールなどは典型的だ。自分が開発した商品を、テレビで実演販売して巨額の富を得た。このに取り上げられているのは、こうしたわかりやすいアメリカンド

  • 視覚デザイン - 情報考学 Passion For The Future

    ・視覚デザイン 「デザイナーには誰でもなれる。今は優れたパソコンソフトがあるので、ある程度のものは容易に制作できる。しかし、視る人にとって見やすいものであるかどうかは、別物である。デザイナーを目指す方は将来の基礎を作るために、ぜひ絶対基礎である視覚デザインを習得してほしい。」 視覚の原理、視覚デザインの歴史、視覚構成、視覚心理、デザイン基礎技法の5章からなる視覚の教科書。著者はデジタルクリエイターを育成するデジタルハリウッド大学でトップクラスの人気を誇る南雲 治嘉教授。 ラスコーの洞窟画からWebまでカラー写真の資料満載で図鑑のようだ。眼の構造や知覚の仕組みの説明から始まっている。視ることと視せることのベーシックを学生にわかりやすく伝える。 「見かけはカッコいい作品でも、ベーシックがないと、どこか粗悪な匂いがする。また若いデザイナーが2~3年で壁にぶつかり、悩むことがある。多くの場合、その

  • 昨日の神様 - 情報考学 Passion For The Future

    ・昨日の神様 傑作映画『ゆれる』の監督西川美和が、小説家モードで書いた短編小説5編。直木賞ノミネート作品。 主に僻地の医者を主人公にしている。人間の心の機微を描くのがうまい。日常の中にある無数の小さなドラマを浮かび上がらせる。内気な子供の心の動きみたいなものをよくとらえているなあと感心してしまう。 特に「1983年のほたる」。街まで往復何時間もかかってバスで塾通いをする田舎の少女とバスの運転手との微妙な関係の物語。運転手の方は好意的に話しかけているのに、少女は毛嫌いしている。そんな関係の二人が深夜のバスに乗っている時、村の住人を巻き込む交通事故が起きてしまう。それがきっかけでそれまで少女には見えていなかった隣人たちの人生を垣間見るという話。 ・ディア・ドクター 収録作品のうち一「ディアドクター」はこの映画の原作でもある。父親が倒れてたことをきっかけに、病院の待合室で久々に再会した兄弟の心

  • 46年目の光―視力を取り戻した男の奇跡の人生 - 情報考学 Passion For The Future

    ・46年目の光―視力を取り戻した男の奇跡の人生 3歳の時に事故で失明した男性メイが、46歳の時に手術で奇跡的に視覚を取り戻した。物心ついてから、はじめて見る光に満ちた世界。長年暮らしてきたや子供たちの姿を見ることができて感激する。だが46年間の失明状態は、メイの脳に深刻な影響を与えていた。ものが見えるようになっても、それが何なのか視覚以外の手がかりがないとわからないのだ。目に見える世界を解釈するのに大変な努力が必要になった。 これだけ長期的な失明の後に回復した事例は、有史以来20件程度しか記録がないという。メイの視覚や脳に何が起きているのか、正確には誰にもわからない。メイの症例の研究は、人間の脳と視覚の謎の解明に迫る貴重な情報源だった。 メイは雑誌の3ページにわたる折り込み写真を見て「信じられない、この人、体の真ん中に折れ目が入っている」と驚く。紙の折り目が区別できなかったのだ。「いま歩

  • 裏方ほどおいしい仕事はない! - 情報考学 Passion For The Future

    ・裏方ほどおいしい仕事はない! 「事務局とは、組織横断活動などの企画・運営を行う、目的先行・期間限定の機関である。ご存じの通り、事務局は参加メンバーの日程調整、司会進行、議事録発行などの雑務全般を引き受ける。つまりは裏方だ。書では、この事務局が戦略的に動けば、組織を巧みに動かすことができることを伝えたい。」 組織の中で権限なしに人を動かす方法論を述べた。著者は裏方から会社のあらゆる人を動かす能力を「事務局力」と定義する。まず大切なのは人の置かれた立場でその人の感情を想像し、社長や社員の課題意識を明解な言葉にすること。事務局の仕事コンサルタントの仕事質的に近いものだと述べられている。 事務局自体には権限がないわけだから、人を心で動かさざるをえない。人を動かすには北風よりも太陽だ。著者はこういう。目立たない雪かき仕事を進んでするような人になれ →30分くらいでやれる仕事でも相当感謝さ

  • ペルセポリスI イランの少女マルジ - 情報考学 Passion For The Future

    ・ペルセポリスI イランの少女マルジ この漫画は素晴らしい。内容も絵柄も強いカルチャーショックを受けた。日からは物理的にも精神的にも遠いイスラーム社会の空気、生活感が、漫画という慣れ親しんだメディアによってちゃんと伝わってきた。 1979年のイランのイスラーム革命とイラン・イラク戦争という激動の時代を、テヘランに暮らす少女マルジ(6歳から14歳まで)の視点で描いた漫画。著者の自伝である。マルジは次第に宗教色が強められていく革命情勢下にあって、反対デモに参加する進歩的思想を持った両親の下で育てられている。当時のイラン女性としては珍しく欧米風な考え方を身につけていった。 宗教革命によって自由な言論と女性の権利はますます失われていく。抑圧的な世の中や不合理な出来事に対して少女なりに疑問を持ち、怒り、そして悲しむ日々。少女ならではのささやかな心の中の抵抗が漫画の主要な内容だ。だが、大人のあからさ

  • たのしい写真―よい子のための写真教室 - 情報考学 Passion For The Future

    ・たのしい写真―よい子のための写真教室 写真家ホンマタカシが書いたオリジナルな写真史論と、理解のためのワークショップ、佐々木悟や堀江敏幸との対談、写真関連の私的エッセイなど中身は盛りだくさん。各所に写真資料も散りばめられていて、視覚的にも楽しいだ。 「写真教育にはブラックボックスが多すぎると、いつも感じてきました。「天才的に撮るべきだ」と言う人がよくいます。教育の現場に身を置いていながら、「写真は教えることができない」と広言する写真家もいます。写真に関する文章も、わざと難しい言葉で書いているんじゃないかと勘ぐりたくなることがしばしばです。」 勘違いしてはいけないが、これはお子様向けのカメラ入門ではない。ポストモダンの写真史を理解したい大人向けの教科書だ。これまでもモダンの教科書はたくさんあったが、他の分野の文化論と同様に、定説が固まっていないポストモダンはわかりにくかった。 ホンマタカ

  • 落語論 - 情報考学 Passion For The Future

    ・落語論 たとえ落語に興味がなくてもぜひとも「買い」の大傑作である。おすすめ。堀井憲一郎、『ディズニーリゾート便利帖』でただものではないライターだと思っていたが、ほんとに凄いよこれは。教えてくれた友人のshikeさん、ありがとうございます。 落語を通して他者を魅了する芸とは何かの質を論じている。芸人だけでなくプレゼン機会の多いビジネスマン、講師・教員、コンサルタントは必読の書である。ライヴの極意が書かれている。 ただし究極のそれは技術ではないのだ。 「東京ドームの舞台に、たった一人で立つ美空ひばりの気持ちをおもいうかべればいい。 たった一人の声だけでこの数万の客を取り込もうという、その気合いがなければ、成功しない。ただすんなりと歌をうまく歌っただけでは、客を巻き込めない。それは芸能ではない。お歌の発表会だ。すべての客の心に、美空ひばりを届けないといけない。いま、この目の前にいる客を、とに

  • 奇跡のハイトーンボイストレーニング―プログラムCD付き 高い声を手に入れる - 情報考学 Passion For The Future

    ・奇跡のハイトーンボイストレーニング―プログラムCD付き 高い声を手に入れる 現在の流行歌は1960年代と比較すると半音で6つもキーが上がっている。高音域の声はCM音楽やドラマBGMなどでよくきこえて有利という供給側の事情もあるらしい。携帯音楽プレイヤーが流行して、雑音の中でも聴き取りやすい音域でもあるからだろう。これは平井堅やMISIAのようなハイトーンボイスを出すためのヴォイストレーニングである。 地声(オモテ声)で音程を高くしていくと、声が裏返ってしまうところがある。これを換声点を呼ぶそうである。この前後ではガラッと声の印象が変わるし、音程もはずれがちだ。この換声点を目立たなくして、ウラ声からオモテ声までが違和感なく、つながって歌えるようにするのが、このYUBAメソッドである。 「ウラ声が出ているときには、ノドの中で輪状甲状筋という筋肉が中心となって働いています。またオモテ声が出て

  • 表現力のレッスン - 情報考学 Passion For The Future

    ・表現力のレッスン 演出家 鴻上尚史が早稲田大学などで教えてきた表現力向上のレッスンを書籍化したもの。20のワークショップを紙上で体験できる。舞台出身らしく声と身体を使った表現力に徹底的にこだわる。 レッスンでは身体接触がやたらと多い。後ろのパートナーの支えを信じて倒れ込む「信頼のエチュード」に始まって、パートナーを彫刻に見立てポーズを作る、とか、目隠ししたままパートナーの姿勢を手で触って真似する、など、自分や他人の身体で遊ぶレッスンが基である。こうした日常にない身体体験を通して、隠れていた自分の身体の表現力や感情を発見するのがねらい。 これを男女混ざった大学の授業でやっていると学生達はさぞドキドキ・ワクワクだろうなと、想像してしまった。実際、授業では過剰に意識する男女がいるので、鴻上が「異性を触りながら飢えてるぜ光線を出さないように気をつけましょう」などと注意している様子が可笑しい。

  • 拍手のルール 秘伝クラシック鑑賞術 - 情報考学 Passion For The Future

    ・拍手のルール 秘伝クラシック鑑賞術 のだめカンタービレの音楽監修で知られる指揮者兼オーボエ奏者の茂木大輔氏が語るクラシック音楽鑑賞術。最初から最後まで庶民的でわかりやすい解説がクラシック音楽体験のハードルをぐっと下げてくれる。 「Sというのはむしろ「あまりに早く売り切れてしまわないため」に設けてある、「値段が特に高い席」であって、見え方聴こえ方が特別に優れているという根拠ではないことが多い。」 と言ったり、素人にはわかりにくい「演奏のよしあし」についてプロとしてこんな正直な説明をしている。 「演奏が、当によかったか?」については、特別な場合を除いては楽団員全員に共通の印象などはなく、感想は個人バラバラで、つまり、我々自身が解っていない。<中略>ま、試しに勇気をもってデカイ音で拍手してごらんなさい。「あ!いまの良かったのか......」という具合で、周りの人もつられて、あっというまに拍手

  • 大人な絵本 「天才の家系図」「裁判所にて」 - 情報考学 Passion For The Future

    大人なビジュアルブックを2冊紹介。 ・天才の家系図 ジュヌビエーブ・ゴクレール 宇宙人?新種のアメーバ?ジュヌビエーブ・ゴクレールの描く、へんてこな生物たちの男女が出会い、恋に落ち、セックスし、子供を産み、そして死んでいく。何十世代にわたるへんてこな生物の系譜が起承転結なく延々と続く。そこには天才もいれば怠け者もいる。有名人も殺人犯もいる。一人として同じ人生はない。 何の脈絡もなく多様な人生模様の連続を見続けるうちに、結局、生きるっていうのは、最初に生と最後に死があってその間に愛がある。ただそれだけなんだなと気づかされる。ユニバーサルなメッセージとして響いてくる。へんてこな生物が自分自身のように思えてくる。 ・Genevieve Gauckler http://www.g2works.com/ ジュヌビエーブ・ゴクレールのサイト。 ・裁判所にて: カブリエル バンサン 裁判所は人生の悲喜こ