小学4年の時に成績がいい子はその後も成績が伸びやすく、下位の子は停滞しやすい-。福岡教育大の川口俊明准教授(教育社会学)の研究チームが、小学4年から中学3年までの学力変化を調査した研究で、こんな結果がまとまった。調査では全体の約3割が中3時点で小4の学力平均を満たしておらず、成績の下位は、経済的に苦しい家庭の子どもが多かった。川口准教授は「データは家庭の経済格差が学力に影響していることを示している」として、学力に差がつく前の段階での支援の必要性を指摘している。 研究は、西日本地域のある自治体から抽出した中学3年(2016年当時)3361人を対象に実施。小学4年、6年、中学1年、3年時に受けた計4回の算数・数学の学力テストの成績から、学力変化を分析した。家庭の経済状況については、経済的に苦しい家庭に支給される就学援助の受給の有無を調べた。 川口准教授らは、小学4年のテスト成績の分布を基に、児