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クリミア訪問記 —— 友愛理事長 鳩山由紀夫 なぜクリミアに行ったのか 一躍クリミアが日本人に有名になった。それまで誰も気にも留めていなかったのに、私がクリミアに行ったものだから、突然、騒ぎ始めた。 それにしても、私がクリミアに行くと言うことが知られてからの、私に対する批判の嵐は常軌を逸していた。「宇宙人だ」、「日本人ではない」、「パスポートを取り上げろ」、果ては「ハニートラップにかかった」。これらの方々は、ウクライナ問題をまるで知らないか、アメリカ側からの情報をそのまま鵜呑みにする政府と多くの大手メディアの報道を、そのまま信じている人々に違いない。 なぜ私がクリミアに行ったのか。 まさにそれは、西側からの情報と真実が余りにも乖離していたからだ。それで日本に損害がなければ、それでも構わなかったかもしれないが、日本の国益をそれによって損なうのではないかと大変に恐れた。それで、事実をこの目で確
クリミア半島訪問の理由 高野孟氏(以下、高野):こんばんは、友愛チャンネルの時間です。今回は、鳩山由紀夫さん、そして私が先週クリミア半島に行ってまいりました。すでにご存知かもしれませんがそれを巡って今大騒動が起きているわけですが。その目的は何だったのか、行ったらどうだったのかをお伝えしたいと思います。そしてその背景にある国際情勢の複雑怪奇な構造を孫崎先生を交えて分析をしてまいりたいと思います。 まずは、鳩山さん。今回のクリミア訪問はある意味で外務省の制止を押し切っていってしまったわけなんですが、その目的は何だったのか、その辺りからお聞かせください。 鳩山由紀夫氏(以下、鳩山):これだけ問題になっているところに今の、日本の問題の本質があるような気がしています。ただ、外務大臣が鳩山さんには行ってほしくないんで必死に止めてるんです、みたいな話があったんですが、私には誰からも電話の1本もありません
1.はじめに ウクライナ危機が起きてから奇妙な現象にぶつかることがある。これが国民国家だろうかと思われるような現象である。 2014年2月末にロシアがクリミアを占領しはじめたとき、現地駐留のウクライナ兵は少しも抵抗しなかった。抵抗しても無駄であることが判っていたので、上からそのような指令があったのだろう。しかし、それだけでは説明がつかないこともあった。というのは、多くの兵士がロシア側に寝返ったからである。つい最近任命されたばかりの海軍司令官も寝返った1。 冷戦後のヨーロッパでは戦争が起きないし、たとえ起きたとしてもNATOやOSCEのような国際組織がそれを阻止してくれる、財政難のおり戦力は最小限でよい、とウクライナ政府は信じていたふしがある。しかし、ウクライナ自身が国境を守らないとすれば、誰が守ってくれるだろうか。『ニューヨークタイムズ』紙のライター、M・コーフマンは、「ウクライナにはソ連
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