熱い師弟関係、ストイックな修業、拳と拳を交える戦い……ドラゴンボールには血湧き肉躍る「武道」の世界が広がっています。 では、そうした作品の武道的な側面を、実際の武道家はどのように捉えているのでしょうか。修業や戦いのシーンをプロが読み解くと、何が見えてくるでしょうか。 今回は、ドラゴンボールを愛する武道家で、空手や総合格闘技の選手を経て、現在は後進指導にあたる菊野克紀さんを直撃。「亀仙人の修業ってどんな意味があるの?」「ベジータはなぜ悟空に勝てないの?」など気になるトピックから、作品と武道のつながりを縦横無尽に語っていただきました。 菊野克紀さん:1981年生まれ。武術を格闘競技で実践する稀有な格闘家。重心がそろう一撃必殺の突きや内臓をえぐる三日月蹴りでKOの山を築く。中学・高校時代は柔道部に所属。高校3年の時に格闘家を志し、高校卒業後極真空手を学び、木山仁(第8回全世界空手道選手権大会王者