「遠赤外線は体に深く浸透するので、体の芯から温かくなる」というように書かれた暖房器具の広告が見受けられますが、これは誤りです。 遠赤外線の持つエネルギーは、皮膚表面から約200μmの深さで、ほとんど吸収されてしまい、熱に変わります。(図4参照) その熱が血液などにより体の内部(芯)まで効率よく伝わり体を温めているのです。 図4に示すように近赤外線は、皮膚表面から数ミリメートルの深さまで浸透します。この特徴を使い、指や手のひら内部の静脈模様を近赤外線で調べることで個人を認証する方法が、最近、銀行などで導入されています。 プラスチックスや植物、鉱物(石、ガラス、セラミックスなど)も遠赤外線をよく吸収し、吸収された遠赤外線は、表面でほとんど熱に変わり、透過することはありません。ガラスは、可視光線が透過するので、遠赤外線も透過すると思われがちですが、間違いです。 また、水やアルコールなど