週刊「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)に昨年掲載された漫画「美味(おい)しんぼ」(現在休載中)で、東京電力福島第1原発を訪れた主人公が鼻血を出す描写が批判された問題をめぐり、原作者の雁屋哲氏が近く刊行する単行本「美味しんぼ『鼻血問題』に答える」(遊幻舎)で、「今の福島の環境なら鼻血は出る」と反論していることが1日分かった。 同書は、放射線被ばくと鼻血の因果関係を「考えられない」とした環境省の見解を疑問視。研究者が行った住民調査の結果などから、福島では「多くの人が鼻血で苦しんでいる」としており、改めて議論を呼びそうだ。 雁屋氏は福島の農漁業の現状や第1原発周辺を取材した記録にページを割く一方、内部被ばく・低線量被ばくへの懸念も表明した。「美味しんぼ」の単行本で、表現を連載時から一部修正したことについては、バッシングを受けた実在の登場人物を守り、誤解を防ぐためと説明した。 さらに最終