iBooks 2やiBooks Author、iTunes Uが米国の学生や教員に及ぼす影響は、教育体制の異なる日本人には、少しわかりにくいかもしれない。その背景にある米国の教科書事情を知れば、アップルの発表が意味するところを理解しやすいだろう。日本の教育の現場の最新事情と併せて見ていこう。 アップルの発表の背景にある 米国の教育現場が抱える事情 初等・中等教育の例を挙げよう。各生徒が1人1冊の教科書を持つ日本と違って、米国では生徒の教科書は無償・貸与制度をとっている。教科書はクラスなどの単位で共有するものであり、仕様も5~7年程度の耐久性があるハードカバーだ。付随する資料も多く、非常に大きくて重い。 教科書の検定制度がない点も、日本と大きく異なる。誰でも教科書を発行でき、州や学区が採択したリストの中から学校が購入する。教室内に備え付けの場合はもちろん、個人に貸し出される場合でも、とても家
![米国にiBooks 2が必要だった理由 (1/3)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/baa2701e0a545659fa06997c8aec175440ebb965/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fascii.jp%2Fimg%2F2012%2F01%2F27%2F1578499%2Fl%2F7e8aef54ffc4f94e.jpg%3F20200122)