ネコの島 復興招いて 漁業再生へ「にゃんこ基金」 島の再生に一役買うことになった田代島のネコたち=4日、石巻 人よりネコの数が多い「ネコの島」として知られる宮城県石巻市の田代島では、東日本大震災による定期船の減便や断水などの影響で、観光客が激減している。島のネコはほとんど津波の被害を受けず、全国から届く支援の餌に支えられて元気いっぱい。ネコをシンボルに島の復興と漁業再生を図ろうと、被災したカキ養殖漁業者らが立ち上がり、漁業復興基金を創設した。 石巻から定期船で約1時間20分。田代島の二斗田漁港に降りると、崩れた建物やがれきの間からネコが次々と現れた。集落をのんびりと歩く姿も目立つ。 「津波に流されたネコは少ない。地震で逃げ散ったが、間もなく帰ってきた」と話すのは、定期船会社の従業員寮で働く畠山和子さん(72)。30年以上、島のネコに餌を与えている。震災前に島を訪れた愛猫家らも、自宅にキ