(在ロンドン国際ジャーナリスト・木村正人) [ロンドン発]米シンクタンク「戦争研究所」(ISW)は19日、ロシア軍は首都キエフ、北東部ハリコフ、黒海沿岸のオデッサなどウクライナ主要都市を奪取してゼレンスキー政権をすげ替える所期の作戦に失敗した、と評価した。ロシア軍は精密誘導弾(PGM)が不足しているため制空権を確保できず、著しく人的資源を消耗、士気や補給の問題が深刻化している。戦線の大部分は膠着状態に陥っており、消耗戦となり被害がさらに拡大する恐れがある。 ウクライナ軍参謀本部によると、戦闘を逃れるためロシア軍では自傷行為や脱走が相次いでいる。ロシア軍は長期休戦を受け入れ、態勢と作戦を立て直す必要があるが、今のところ徴兵、士官候補生、シリア人傭兵など小規模な投入を繰り返すだけだ。ISWは「この努力は失敗する」と断言する。グルジア(現ジョージア)紛争、クリミア併合、シリア軍事介入で「ケンカ上