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  • 喪失と結びから観る「君の名は。」

    大ヒット映画新海誠監督「君の名は」。 作では幾度と「結び」というキーワードが語られる。 そして新海作品に通じる「喪失」の物語であった。 今回はこの「結び」「喪失」から「君の名は」を考えてみたい。 「結び」のモチーフ性 まず空の上で二つに別れた 彗星の軌道(動線)こそ、 瀧と三葉の二人の「結び」の最たる象徴だった。 ※上の画像が象徴的。 また瀧と三葉でやり取りされた携帯端末のやり取り ※LINE-線-糸 糸守という「糸」の名前。 三葉が瀧に飛騨から東京へ迎う間で生まれる動線、 瀧と三葉が互いを探しに、糸守のご神体ですれ違う動線 ※動線を糸に見立てる 物語最後で、瀧と三葉が互いに乗る電車ですれ違うのも、 電車を糸として見立てれば、全て「結び」の一種だと思う。 幾度も幾度も、携帯端末、二人の動線、電車、といった「結び」を通して 瀧と三葉が、組糸のように繋がっていく物語であった。 瀧の腕に付け

    喪失と結びから観る「君の名は。」
    cider_kondo
    cider_kondo 2016/08/29
    過去作、CM関係まで入れててサービスしすぎだろと(嬉しいけど/結び直しという意味では母親の死で破綻した親子関係の再生も入ってる(が、再生後をほぼ描写しない)とか実に重層的。
  • なぜZガンダムのティターンズは負けたのか?

    1 組織が一枚岩ではなかった 一番大きな理由。 総司令官のジャミトフは建前(ジオン残党狩り)と音(人口の削減)が違いすぎて 彼の思想信条は極めて理解されていなかった。 そんなジャミトフの真意を知らずに、組織No2のバスクは毒ガスやコロニー落としを敢行。 バスクの独断に対しジャミトフは、シロッコを重用する事で、バスクの抑えにかかる。 シロッコはジャミトフの真意を知っていたようだが、野心高きシロッコは 「女性による統治」のための傍観者であるように振舞う。 組織の中心人物達の目的・理念が全く共有されていない点で、 組織だった行動が取れずに、内部崩壊するのは必然だった。 中心人物達以外も、エマのようにエゥーゴに投降する者もいれば ヤザンに騙し討ちされたジャマイカンのようなものもいる。 上もバラバラであれば、下もバラバラ傾向にあった。 2 地球上の拠点・キリマンジャロ・ニューギニアの喪失 両拠点を

    なぜZガンダムのティターンズは負けたのか?
    cider_kondo
    cider_kondo 2016/08/26
    ジャブロー破壊とか、寝ながら作戦考えてた疑惑。たぶんみんな酸素欠乏症だったんでしょう(真顔/カーバイン会長はシオニストで聖地回復のために地球から人類を追い出すのが目的という謎の裏設定。どっちもどっち。
  • 「少女革命ウテナ」における七実回の重要性。あるいは緊張と緩和。

    「少女革命ウテナ」の七実回、もしくはギャグ回の重要性について語ってみたい。 私が「少女革命ウテナ」の面白さにのめり込んだのは 16話の「七実のカウベル」から。 16話は七実が良いファッションだと思い、自分の首にカウベルを付ける展開。 そしてカウベルに引っ張られるように七実は牛化し、結局はウテナに倒される。 比喩ではなく七実が牛になってしまうのだから恐れ入る話だ。 「身なりは人を変える」という風刺的な意味合いを突きつけた話。 それ以上に「少女革命ウテナ」は時と場合によっては キャラクターが牛にもなれる揺るがぬ事実を突きつけた。 ウテナの発想の自由さと飛躍性に強く心を惹かれた。 緊張と緩和、あるいはシリアスとギャグ ウテナは、キャラクターの感情・内面を鋭く描く。 一方で七実が活躍する「カレーなるハイトリップ」「七実のカウベル」「七実の卵」は 発想の飛躍がすさまじいギャグものだ。 ウテナはシリア

    「少女革命ウテナ」における七実回の重要性。あるいは緊張と緩和。
    cider_kondo
    cider_kondo 2016/05/28
    黒薔薇編の総集編も七実回という怪奇。根室がみんなの記憶から消えてるからそれしか手がなかったせいだけど。なお最終的にウテナがみんなの記憶から(省略されました。全てを読むには世界を革命するしかないでしょう
  • 「Fate/stay night UBW」のufotable演出の神髄-ufo会話について

    「Fate/stay night UBW」22話では、ufoableの演出の神髄が見えた。 それは士郎、凛、セイバーの3人が、 士郎の家でギルガメッシュと戦う作戦を考えるシーン。 凛が士郎との会話で、 ギルガメッシュの武器に対抗できるのは 近い能力を持つ士郎であることに気づき、 士郎の居間のテーブルを回りだす。 ここでFate/Zeroからのお馴染みの回転する会話劇が、 凛によって繰り広げられた。 stay/nightの前史にあたるFate/Zeroの1話では 凛の父の遠坂時臣が、娘と同じように回る会話を見せてくれたが、 遠坂の血は回りながら回転させる因縁でもあるのだろうか。 しかしそれ以上にこの演出で、回転と同じぐらいに大事な点がある。 それはテーブルを中心に凛が回っていることだ。 つまり、テーブル⇒table⇒ufotable つまり制作会社ufotableが会社自身の名を表す テーブ

    「Fate/stay night UBW」のufotable演出の神髄-ufo会話について
    cider_kondo
    cider_kondo 2015/06/12
    この頭の悪い感じ、嫌いではない/よく考えると、これって(ufo立ち上げメンバーの)野中さん演出回だ
  • 司波達也(お兄様)と黄金バットはどちらが強いのかを考える

    はじめに 現代のヒーローといえば「魔法科高校の劣等生」の司波達也(以下お兄様)であり、 昭和のヒーローといえば黄金バットである。 ではこの二人が戦ったらどちらが強いのだろうか。 共通点 ①圧倒的な再生能力 二人共、極めて優れた再生能力を持っている。 お兄様は身体が完全に破壊されようが再生可能。 対する黄金バットも灰になっても「黄金バットは不死身だ!」と言って再登場。 黄金バットは死ねない体を持っているらしい。 ②核爆発級の攻撃力のお兄様、核爆発が無効な黄金バット TNT換算20メガトン(広島の1333発分)の戦略級攻撃魔法を有し 艦隊・そして近隣軍事施設群を消滅させることができるお兄様。 対する黄金バットも、地割れ攻撃、相手を完全消滅させる技を持っている。 また黄金バットも核爆発の後の大地に高笑いしながら余裕で立ち、 ナゾー様の核兵器の直撃を受けても無傷である。 お兄様の魔法がどこまで黄金

    司波達也(お兄様)と黄金バットはどちらが強いのかを考える
    cider_kondo
    cider_kondo 2015/05/11
    「シルバーバトンの威力を見よ」というと大抵のことは起きるので、そこ次第という気はする。しかし、奪われても「バトンよ戻れ」の一言で回収可能とか、シルバーバトンマジチート
  • 日本のアニメはクラウドファンディングの夢を見るか?

    はじめに 日5/10、PCゲームの「Dies irae」が5月9日にクラウドファンティングを利用した アニメ製作のプロジェクトを立ち上げ、目標金額の3000万円に対して 1日で入金待ちの金額を合わせて実質的に3000万円を突破した事を知り驚いた。 参考:『Dies irae』アニメ化プロジェクト ※ブログ更新中の5/10 19:30の時点で、 76万5千円の入金と3521万円の入金待ちとなっており、 合計で約3597万円の資金提供がされている。 私はこのゲームの事を全く知らなかったが、 たった1日で3000万以上が受け手によって資金提供されたことに、 この作品が強く支持されていると強く感じた。 この事を知って、私は日のアニメにとって クラウドファンディングの存在がより大きくなると感じ、 一方でファンと作品の関係もまた変容する可能性が起こると感じた。 今回はクラウドファンディングについて

    日本のアニメはクラウドファンディングの夢を見るか?
    cider_kondo
    cider_kondo 2015/05/11
    日本の劇場オリジナルアニメは質の善し悪しとほぼ無関係に興行的には死屍累々。関係者でもない自分でも辛くて興収見るの止めたぐらい。というのは分かっておいてほしいなと思いました
  • 「ドラゴンクエストⅣ」は愛する者を失った二人の復讐の物語である。

    ファミコンソフト「ドラゴンクエストⅣ」が今年の2月11日で発売25周年となった。 今回はドラゴンクエストⅣ(以下ドラクエⅣ)の物語について語ってみたい。 1章から4章まで ドラクエⅣは復讐の物語だったと思う。 作は5章構成だが、1章から3章までは、復讐の色は見えてこない。 1章のライアンでは、戦士としての職責を描き 2章のアリーナ達では、おてんば姫の好奇心を描き 3章のトルネコでは、商人の探究心と商才を描く。 キャラクターの特徴に沿った物語展開を行っている。 そして4章から復讐の物語としての作が色濃くなる。 4章では踊り子マーニャと占い師ミネアの姉妹は、父親を殺したバルザックを探し やがてバルザックの所在を突き止め、一矢報いる。 しかしバルザックの後ろ盾であるキングレオに返り討ちをされる。 そして姉妹は国外へ落ち延びる。姉妹の復讐は失敗に終わる。 5章前半 そんな姉妹の失敗を受けて5章

    「ドラゴンクエストⅣ」は愛する者を失った二人の復讐の物語である。
    cider_kondo
    cider_kondo 2015/02/15
    ドラクエ4とファンタシースター2のメインシナリオの暗さは何だったんだろうと今でもちょっと不思議。好きだけど。
  • アニメを厳しく見ること、厳しく評価することについて

    はじめに 今回はアニメを厳しく見ること、厳しく評価することについて。 最近この見方について色々思うところがあったので、 自身の体験を踏まえて語っていきたいと思います。 厳しく見ることで失ってしまったもの 以前はアニメを厳しく見ること、厳しく評価する事が良い見方だと信じていました。 厳しく見れば、評価すれば、良い見方が可能になると思っていました。 そして自分が大好きな作品のレベルに達しない作品はダメだという評価をしていました。 この考えの元、色々な作品を見ては、 「作品Aはダメ。○○な理由で良くない」 「作品Bはダメ。○○な理由で良くない」 と評価を下していきました。 そう、学生時代の頃から数年間は以上のような見方を続けたと思います。 でも、自分なりの厳しい見方をし続ける内に、 自分の中にある変化が起こっていることに気がつきました。 「あれっ。新しく見る作品が無くなってきている…」 「最近、

    アニメを厳しく見ること、厳しく評価することについて
    cider_kondo
    cider_kondo 2013/05/27
    「粗探し」と「良かった探し」は表裏一体。そして「厳しく見る」はいずれとも根本的に違う。この人は粗探しから良かった探しにチェンジしただけで、批評眼を養っていたわけではない。それだけのこと。
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