2015年に『ラメルノエリキサ』で第28回小説すばる新人賞を受賞しデビューした渡辺優さん。同作は強烈なキャラクター設定と疾走感あるストーリー展開が高く評価され、続いて刊行された短編集『自由なサメと人間たちの夢』でも、新人らしからぬ筆力で注目を集めました。 そんな新鋭が3作目の題材に選んだのは、“地下アイドル”。 特別な楽しみもなく淡々と日々を過ごす40代の独身女性をはじめ、「本当は宝塚に入りたかったアイドル」「女の子よりもかわいくなりたい女装男子」「天使として振る舞うことで自分を保とうとする少女」などさまざまな人物が描かれており、連作短編集でありながら、一編の群像劇としても読むことができます。 作品のタイトルは『地下にうごめく星』。地下アイドルの世界に渡辺さんが見た“星”とはどんなものだったのか? たっぷりお話を伺いました。 地方都市でライブ活動をする地下アイドルたち。その魅力に惹かれ、無