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ブックマーク / science.srad.jp (134)

  • 鶏の抗体研究によって根本的にアレルギーを抑える道が開かれるかも | スラド サイエンス

    鶏の抗体を調べることで、アレルギーを抑えられる方法が見つかるかもしれない。King's College Londonの研究チームは、鶏の持つ抗体IgYが、人が持つ抗体IgEと似た構造を持ちながら、白血球とはあまり反応しないものだったと発表した(論文、ScienceDailyの記事、Biotechnology and Biological Sciences Research Councilのリリース)。 解説によると、人の抗体IgEとIgGは、カモノハシに遺伝子があったことから1億6000万年前には哺乳類にあったものと考えられているが、鶏にはこの2つの抗体がなく、IgYがその役割を担っている。人のIgEは白血球に強く結合し、免疫系の過剰反応を引き起こすアレルギーの要因とされているが、今回IgYの結合は強くないことがわかったので、次のステップとして、IgYとIgEをさらに詳細に調べていくことで

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    citora 2008/06/25
  • オーストラリアはアメリカ以上の肥満国家? | スラド サイエンス

    アメリカ人は肥満が多い」というジョーク(?)はよく耳にしますが、それ以上にオーストラリア人には肥満が多い、という調査結果が明らかになりました(Reutersの記事、Baker Newsのリポート)。 オーストラリアの成人のおよそ400万、人口の26%が肥満だそうで、これはアメリカの25%をしのぐそうです。 Institute preventative cardiologyのSimon Stewart氏によると、 とのことで、この「Australia's Future Fat Bomb」(オーストラリアの将来的な肥満爆弾)というレポートによると、オーストラリアでは男性の70%と、45歳から65歳の女性の60%が体重超過もしくは肥満であるとのこと。トータルで900万人が体重超過(2100万の人口の約半分!)で、12万3000が20年以内に早死にするリスクがあるそうな。 ちなみに、WHOの調査

  • 体外増殖したT細胞で黒色腫の治療に成功 | スラド サイエンス

    Fred Hutchinson Cancer Research CenterのCassian Yee氏らの研究グループは、患者から取り出したCD4陽性T細胞を使い、黒色腫の治療に成功したと発表した(New England Journal of Medicine掲載論文: Treatment of Metastatic Melanoma with Autologous CD4+ T Cells against NY-ESO-1、Fred Hutchinson Cancer Research Centerのプレスリリース)。患者から取り出したCD4陽性T細胞の中から黒色腫に反応するものを選び、それを増殖させ患者に戻したところ、2か月後にはPETとCTの検査で腫瘍は発見されず、2年後に検査しても再発はなかったという。 来人が持つ免疫力を細胞増殖で高めるという技術であり、比較的安全な治療法のよう

  • 健康的な生活で遺伝子発現が変化する | スラド サイエンス

    ロイターの記事によると、良い生活や運動を増やすなどにより生活スタイルを大幅に変えることで、体の変化だけでなく遺伝子レベルでの大きな変化が即座に引き起こされるという研究結果が発表されたようだ。 同記事によると、良性の前立腺がんを患う30人の男性に対して、 3か月の間果物や野菜、穀物、豆製品などを中心とした生活を送る 一日30分のウォーキングなどの軽い運動を行う 一日1時間の瞑想などの「ストレスマネージメント」を行う などといった大幅な生活の変化を経験してもらったようだ。その結果、減量や血圧の低下といった健康状態の改善に加え、病気を進める遺伝子の数より病気を防ぐ遺伝子の活動が活性化するなど、前立腺の組織の遺伝子に変化が見られたとのことである。 この研究を行ったDr. Dean Ornish氏は、次のように述べている。 これは非常に興奮すべき発見だ。しばしば人々は「すべては遺伝子のせいだ」な

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    citora 2008/06/19
  • 農業廃棄物から原油を生成する微生物開発される | スラド サイエンス

    材木クズ、サトウキビ、麦わら等の農業廃棄物をべ、原油を作り出す微生物が遺伝子操作によって開発されました(TIMES ONLINE家記事)。この微生物が生成する原油は精製の必要がほとんど無く、1バレルあたり$50で生成でき(現在の値段は1バレル$140程)、かつ生成プロセスはカーボンネガティブ(原材料が大気から吸収する二酸化炭素の方が、生成・利用で排出される二酸化炭素より多い)であるといいます。米国では毎週1.4億バレルを超える量の石油が消費されており、これを微生物で賄おうとすると530km2におよぶ大規模な施設が必要となり、大量生産は現実的な状態ではありません。また、現在は微生物は隔離容器に閉じ込められており、用途を終えると破棄されているとのことですが、大量生産となった場合の対策も懸念事項と思われます。 先日も「ガソリンと自由に混合できる代替燃料」が報じられていましたが、米国では石油

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    citora 2008/06/18
  • 皇居にクールアイランド効果 周辺市街地の夏の気温低下に貢献 | スラド サイエンス

    EICネットの記事によると、環境省が2007年夏の皇居外苑とその周辺地域の気温等観測結果を公表した。それによると、皇居外苑の2007年8月の気温は一日を通じて周辺市街地よりも約1度低く、最大で約2.8度の温度差が生じる時間帯があることが確認された。また、皇居および皇居外苑の冷気が風が穏やかな晴天の夜間には周辺市街地へにじみ出し、約300m離れた東京駅まで達していることが判明したとのこと。 タレコミ人は大阪に6年住んでいたことがあるのだが、大阪は東京に比べ緑地がものすごく少ないという印象を受けた。大阪城公園と靱公園くらいか。大阪にももっと緑地を増やせばクールアイランド効果が期待できると思う。他都市はいかがだろうか。

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    citora 2008/06/16
  • ガソリンと自由に混合できる代替燃料 | スラド サイエンス

    米公共放送サービス(PBS)のコラムで紹介されているSwift Fuelはエタノール由来の代替燃料ですが、成分にエタノールは含まれず安定剤や添加剤無しでガソリンと自由な比率で混合できるバイオ燃料です(/.の記事)。現行のエンジンでそのまま使用できるため、現在米連邦航空局では将来的な導入を視野に入れ航空機でのテストを始めています。しかしエタノールの製造は、製造されるエタノールより多くのエネルギーや資源を消費すると指摘されています。これに対し開発元のSwift Enterpriseはトウモロコシよりも耕地面積あたりのエタノール製造率のよい作物を原料にすることで問題を回避できると主張しているとのことです。 温暖化対策にバイオ燃料が役割を担う部分も勿論あると思いますが、同時に原料生産から派生する糧資源の減少や高騰、さらに水資源の確保合戦などを引き起こす要因でもあります。折り合いをつけつつ持続可能

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    citora 2008/06/16
  • ポリ袋を3ヶ月で分解してくれるバクテリアを発見 | スラド サイエンス

    自然分解するには1000年かかると言われているポリ袋(ポリエチレン)だが、これを3カ月でほぼ完全に分解するバクテリア(細菌)が発見された。発見したのはカナダの高校生(11年生)のDaniel Burd氏で、報告書(PDF注意)によると、スフィンゴモナス属細菌とシュードモナス属細菌を混ぜ合わせることで、それぞれを単体で用いた場合に比べ高い分解能力を発揮するようだ。 この報告書は今年5月に開催されたカナダの学生向け科学展Canada-Wide Science Fair 2008に提出されたもので、Burd氏は12の賞と合計5万7825ドル(おそらくカナダドル)の賞金、奨学金を獲得している。

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    citora 2008/06/15
  • インド防衛省が「宇宙軍」を創設 | スラド サイエンス

    6月10日、インド防衛省は宇宙からの脅威に対抗するための機関を創設すると発表しました(The Inquireの記事)。 インド防衛省のプレスリリースでは、「インドは宇宙を平和目的のために利用したいと思っており、また宇宙を非武装地帯にするというポリシーは変わらないが、現在攻撃衛星のような攻撃的な宇宙システムや新型のリフト、小型の推進器、軍事用の宇宙システムなどが登場している」と述べられており、そのような宇宙からの攻撃に備えるための機関を創設するとしています。 この機関はインド軍や宇宙計画組織、科学・技術関連の研究開発組織を統合したものになるとのことですが、それ以上の詳細は不明で、どの程度の規模になるのか、有事の際に実動する能力のある組織になるのかどうか等はまったく不明です。

  • 徳川幕府の「大奥」の墓を発掘調査、豪華な副葬品が見つかる | スラド サイエンス

    現在、東京の上野にある徳川家墓所の発掘調査が行われているが、この墓所から人骨とともに多数の副葬品が発掘されたと、寛永寺谷中徳川家近世墓所調査団が発表した(asashi.comの記事、山陽新聞の記事)。墓所から発掘されたのは筆やはけなどの化粧道具や文房具、仏具、装飾品などで、印籠には金の飾りが施されるなど、非常に豪華だったそうだ。この墓所には徳川吉宗の母親や側室などの墓が含まれており、また棺には防腐作用があり不老不死の薬としても信じられていた水銀朱が充てんされていたため、遺骨や副葬品は朱色に染まっていた(毎日.jpの記事)。 この調査結果は、江戸時代の文化や権力構造を知るための重要な手がかりになると期待されている。なお、残念ながら墓所の一般公開は予定されていないとのことだ。

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    citora 2008/06/13
  • 太陽は活動期に差し掛かるも、ここ数年黒点は発生していない | スラド サイエンス

    通常のサイクルでは太陽は活動期に差し掛かっているはずですが、観測によるとここ数年太陽の黒点が発生していないそうです(モンタナ州立大学、家記事)。黒点は太陽の11年サイクルの活動周期(11年周期の中間で活動のピークを迎え、周期の始めと終わりは極小期)と密接に関連しており、活動が活発になると共に黒点も多く発生します。前回の周期では2001年が活動のピークであり、今回の周期では2012年頃にピークを迎えると考えられていますが、今日の太陽は活動が活発になる兆しがなく2年前と変わらない様子であり、原因も分かっていません。黒点が発生しない時期が続くことは過去にもあり、1650年から1700年までの50年間黒点が発生しなかったこともあったとのこと。この50年はちょうど地球の「小氷河期」ともいえる時期にあたったとのことです。太陽が活動期に入ると衛星・無線通信に影響を与える可能性があるので関連する人々にと

  • インドネシアの泥流噴出災害、原因は地面の調査掘削にあり? | スラド サイエンス

    2006年5月、インドネシアの東ジャワ(East Java)州、シドアルジョ(Sidoarjo)県でガス田から泥流が噴出し、5万人以上が住む場所を失うという災害が発生しましたが、これは石油・ガス資源を調査するために地面を掘削したことが原因となって引き起こされた可能性がある、という調査結果が発表されました(Reutersの記事、この災害の詳細)。噴出した泥で汚染された地域は2.5平方マイル(6.5平方キロメートル)、その体積は10万立方メートルにもおよび、数百万ドルの損害が発生しています。 イギリス・ダラム大学地球科学部のRichard Davies教授は、この泥流噴火は自然災害ではなく、掘削した穴に水やガスが流入したことがきっかけで地底で泥が溜まっていた部分の圧力が限界を超え、地上に噴き出したものだと述べています。一方、地面の切削を行ったLapindo Brantas社は、この災害は泥流噴

  • 油による環境汚染は、ナノテクを使った油取り紙で除去 | スラド サイエンス

    MITの研究者らは、ナノワイヤーで作った紙のような感触のマットが、海などに漏れた油を取り除くのに効果的なものだと発表した(MITTechTalkの記事、Nature Nanotechnology掲載論文要旨)。この素材は、小さな気孔を備えたスパゲッティ状のマットによって液体を保持する能力を持ち、防水加工によって水を吸わず、油のみを吸い込む。油を吸い込む能力は素材質量の20倍。また、カリウム酸化マンガンで作られた高温で安定している素材のため、熱して吸い取った油を蒸発させることで、油もこの素材も再利用可能になるという。 タンカー事故などで漏れた油の除去や、すでに汚染された地域での掃除に活用できそうだが、記事の写真にあるように見てわかる効果があるため、この素材が発展していけば、家庭向け製品としてテレビショッピングでも登場しそうだ。

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    citora 2008/06/11
  • 反物質は「下に落ちる」?「上に落ちる」? | スラド サイエンス

    一般相対性理論では、重力場では反物質が「下に落ちる」のではなく「上に落ちる」と解釈できる余地が十分あります。今までこれを検証するだけの反物質を作り出すことは出来ずにいました。しかし、世界最大規模の素粒子物理学の研究所である欧州原子核研究機構では、反水素の生成技術を高める研究も行っており、反物質への重力の影響を明らかにする実験の準備を進めているとのこと。実験の概念は非常に単純で、反水素原子ビームを生成し、どのように「落ちる」かを観測するというものです。(arxivblog.com記事、家記事、実験概要)。 この実験結果は宇宙定数や、私達の周りには何故これ程反物質が少ないかといった難題を解明する手立てになると期待されています。

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    citora 2008/06/10
  • ギャンブル依存症に効く薬 | スラド サイエンス

    アルコール依存症や薬物依存症の治療薬として用いられている「ナルトレキソン」が、ギャンブル依存症からの脱却にも効果があるという研究結果が出されました(Reutersの記事、Journal of Clinical Psychiatry掲載論文)。ナルトレキソンは、アルコールや薬物などの興奮効果を低減させる働きがあるそうですが、ギャンブルを毎週6~32時間行なっており、ギャンブル依存症の臨床基準に当てはまる被験者(14~59歳; 被験者の多数が憂を訴え、5分の1が不安障害を訴えていたものの、双極性障害や精神病性障害、物質乱用といった症状は見られなかった)にこの薬物を服用させたところ、その40%近くがギャンブル行為を最低1ヶ月間やめることに成功しました。一方、偽薬を投与した場合にはその割合は10%程度だったとのこと。これらの結果から、ナルトレキソンはギャンブル依存症患者にギャンブル行為を抑えさせ

  • 強い磁場中でも超伝導を維持できる超伝導体 | スラド サイエンス

    家記事New Superconductor Found "Immune To Magnetism"より。 超伝導体といえば、古くから研究されている金属系のものや、80年代に高温超伝導として大フィーバーを巻き起こした銅酸化物系のもの、室温での超伝導が期待され研究が続いている有機物質系のものなどがあるが、先ごろ新たに発見された鉄系の超伝導物質(科学技術振興機構らのプレスリリース)が、強い磁場の下でも超伝導状態を維持できるということが明らかになった(EETimes Japanの記事)。 超伝導体は、ロスの少ない送電網や強力なモーター・磁石などに応用が期待されているが、超伝導状態は磁場、電流密度、温度といった条件に左右され、非常に強い磁場の下では大電流が流せない、転移温度が低いという制約があった。 今回の研究で今回発見された鉄系超伝導体を測定したところ、強い磁場の下でも超伝導状態が破れにくい性質

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    citora 2008/06/05
  • 12万年前の氷河の氷から細菌が発見される | スラド サイエンス

    3kmもの深さの氷河の中で生きていた極小サイズの細菌がペンシルバニア州立大学の研究チームによって発見された(家/.記事より)。細菌が見つかったのはグリーンランドの氷河の12万年前の時代の氷で、その頃に閉じ込められ、現在まで生き伸びてきたと思われるとのこと。以下、ペンシルバニア州立大学の発表より。 低温、高圧、低酸素かつ貧栄養の環境で生き続ける微生物の能力は、地球上のさまざまな極限環境で、そしておそらくは太陽系のどこかにおいて、生命がどのようにして生き延びることができるのかという研究に特に役立つだろう。

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    citora 2008/06/05
  • カゼイ菌を服用することで花粉症を軽減できるという実験結果が発表される | スラド サイエンス

    「善玉菌」などと呼ばれている特定のバクテリアを含む飲料を服用することで、花粉症の原因となる免疫反応を抑えることができたという実験結果が、イギリスの研究者によって発表されました(Rautersの記事、原論文)。 この発表を行ったのは、英ノリッジ品研究所のClaudio Nicoletti氏ら。花粉症を患っている被験者にカゼイ菌を含む乳製品飲料を5か月に渡って毎日飲用させ、その血液を調査したところ、アレルギーを引き起こす抗体の数がカゼイ菌を服用していない被験者と比べて少ないレベルになる、という結果が得られたそうです。さらに、アレルギー反応を防ぐ役割を持つIgGと呼ばれる抗体の数はより増加していたそうで、これらの変化により花粉症の症状を低減することができるとのこと。 日でもヨーグルトや乳製品が花粉症に効くという話はよく言われていますが、その効果が正しく実証されたということで、これを活用して花

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    citora 2008/06/04
  • バナナよさようなら -- パナマ病の逆襲 | スラド サイエンス

    家/.の記事より。我々の生活に馴染み深い果物の一つであるバナナだが、なんと現在絶滅の危機に瀕しているらしい(The Scientistの記事)。記事によれば、 我々が今日べているバナナは、我々の祖父母がべていたものと違う。Gros Michel種として知られていたかつてのバナナは、現在一般的なCavendish種より大きく、より美味で、より堅い耐寒性のあるものだった。Gros Michel種がなぜ手に入らなくなったのか、その理由は簡単だ。Gros Michel種が事実上絶滅してしまったからである。 19世紀後半、西洋にもたらされたGros Michel種のバナナは、1960年を待たず、土壌菌によるバナナの病気の一種、パナマ病によってあっと言う間に壊滅してしまった。当時パナマ病を引き起こしていた真菌に耐性のあるバナナとして、ChiquitaやDoleといった大手バナナ栽培会社がどうにか

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    citora 2008/06/03
  • 地デジでは緊急地震速報が間に合わない? | スラド サイエンス

    横浜国立大学工学部の高橋冨士信教授らの研究グループが、地上デジタル放送で緊急地震速報を流した場合にアナログに対してどの程度の遅れが出るかを試算したそうです(J-CASTニュースの記事)。 地デジでは情報の圧縮に時間を要するため、アナログと同時に放送していてもわずかに遅れる事や、「時報」が役に立たないために放送されない事が知られていますが、考えてみると緊急地震速報でも同じ事になるのは当然といえば当然。しかし今回出た数値は、首都圏の地デジで平均 1.95秒、ワンセグでは平均 3.85秒と、数秒を争う地震速報の性質からすれば「致命的なタイムラグ」と言えます。で、今日も今日とて「アナログ放送は2011年で終了」とか CM流してる訳ですが…/.Jに居られる技術者諸兄にお聞きしたい。2011年までにこのタイムラグは無くせるんでしょうか?

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    citora 2008/06/02