1995年、弐瓶勉は警視庁の捜査官・霧亥を描いた「BLAME」でアフタヌーン四季賞の谷口ジロー特別賞を受賞し、デビューを飾った。同作を元に、遠未来の都市を探索する霧亥を主人公にした「BLAME!」が月刊アフタヌーン1997年3月号(講談社)でスタート。2003年まで連載され、単行本は全10巻が刊行された。2015年より新装版が全6巻で登場し、果てしない「BLAME!」ワールドをB5の大判サイズで楽しめる。 「BLAME!」の舞台は、無限に増殖を続ける超巨大な階層都市だ。どのくらい巨大かというと、「BLAME!」より過去の同世界を描いた「NOiSE」では、増殖し続けた都市構造物が、月と思われる“かつて天上にあった衛星”を飲み込んだことを暗示しているほど。また霧亥は階層都市を旅する中で直径が平均14万3000kmの球状の空間に出くわす。このことからも、直径13万9822kmの木星よりも大きい空