タグ

ブックマーク / davitrice.hatenadiary.jp (7)

  • インセンティブから目を逸らして社会を語るな(読書メモ:『自己責任の時代:その先に構想する、支えあう福祉国家』) - 道徳的動物日記

    自己責任の時代――その先に構想する、支えあう福祉国家 作者:ヤシャ・モンク みすず書房 Amazon タイトルが想像できるように、近年に蔓延している(とされる)、いわゆる「自己責任論」を批判する。 また、著者のヤシャ・モンクの教師のひとりがマイケル・サンデルであるらしく、「謝辞」でも真っ先にサンデルの名前が挙げられている。 そして、このの内容も、ベストセラーになったサンデルの『実力も運のうち』とかなり近い。あちらは「能力主義」を批判するであったが、かなりの部分までは「自己責任論」批判と重なるものであった。主に批判する思想家がジョン・ロールズであるところも似ている(サンデルはフリードヒ・ハイエクも強めに批判していたのに対してモンクは運の平等主義者を批判しているところに違いはあるが)。政治家などの発した世俗的な言葉を引きながら「最近ではこんな風潮があります」と紹介しつつ、ロールズなどの思

    インセンティブから目を逸らして社会を語るな(読書メモ:『自己責任の時代:その先に構想する、支えあう福祉国家』) - 道徳的動物日記
    cl-gaku
    cl-gaku 2023/02/11
    “市井の人々の大半は(まじめであったり身近な人々を愛していたりするがゆえに)「人間の対等な尊厳」や「だれもが承認を得られること」をとくに重んじていない”これは本当にそう
  • "意図に基づいた愛"を実践する方法(読書メモ:『How to Not Die Alone(独身のまま死なないために)』) - 道徳的動物日記

    How to Not Die Alone: The Surprising Science That Will Help You Find Love (English Edition) 作者:Ury, Logan Piatkus Amazon 久しぶりに洋書の紹介。 書のタイトルは How to Not Die Alone: The Surprising Science That Will Help You Find Love (『独身のまま死なないために:愛を探すための驚きの科学』)。副題に"科学"という単語が含まれている通り、著者のローガン・ウライは行動科学者。 ハーバードで心理学を学び、Google社で行動経済学者のダン・アリエリーとチームを組んで研究した(その研究の成果は『予想どおりに不合理』に取り入れられている)後に、「自分がこれまでに学んできた行動科学のツールを恋愛関係にも応用

    "意図に基づいた愛"を実践する方法(読書メモ:『How to Not Die Alone(独身のまま死なないために)』) - 道徳的動物日記
    cl-gaku
    cl-gaku 2022/06/26
    実に建設的だな
  • 「世の中の理不尽さ」や「不都合な真実」を強調して、それでどうするの?(読書メモ:『ただしさに殺されないために』) - 道徳的動物日記

    ただしさに殺されないために~声なき者への社会論 作者:御田寺圭 大和書房 Amazon いま執筆を進めている「反ポリコレ」の参考になるかと思って『ただしさに殺されないために〜声なき者への社会論』を読んでいるけれど、案の定、まったく面白くない。 Amazonレビューにもある通り、「身もふたもない現実」や「不都合な真実」、世の中に存在する残酷さや不条理さを指摘するだけであり、その現実や不条理さについて社会はどう向き合うべきか、個人はどうやって対処するべきか、といった前向きな提言や解決策はほぼない*1。 さらに言うと、こののなかで提示されている「現実」や「真実」は実に恣意的に選択されている。たとえば、昨今では男性に比べて女性だけが解放されたり社会的に尊重されていたりすることを何度も取り上げて、そのことが(弱者である)男性に対してもたらす苦痛や苦悩や理不尽さといったものが繰り返し強調されるが、

    「世の中の理不尽さ」や「不都合な真実」を強調して、それでどうするの?(読書メモ:『ただしさに殺されないために』) - 道徳的動物日記
    cl-gaku
    cl-gaku 2022/06/17
    “アジテーションを行う本であると言っていいだろう”普段からそんなやつやしな
  • 「非モテ」は「モテないからつらい」、ではない?(読書メモ:『「非モテ」からはじめる男性学』) - 道徳的動物日記

    非モテ」からはじめる男性学 (集英社新書) 作者:西井開 集英社 Amazon 第一章で提示される、書のねらいは以下の通り。 ……登場してから二〇年以上もの間、「非モテ」論は主にネットを中心として議論と考察が繰り返されてきた。その蓄積に敬意を払うと同時に、私は「非モテ」論が限界に立たされているとも感じている。それは、これまで見てきた「非モテ」論の多くが「モテない」こと、つまり恋人がいないことや女性から好意を向けられないことが問題の核心であるという前提に立っているという点にある。 (…中略…) 果たして当に「非モテ」男性はモテないから苦しいのだろうか。時に暴力にまで走ってしまうほどの苦悩の説明を「モテない」という状況にだけ求めてしまっていいのだろうか。書で問おうとするのはここである。 ところで杉田[俊介]は『非モテの品格』の中で、性愛的挫折がトラウマのように残り続ける原因として、非正

    「非モテ」は「モテないからつらい」、ではない?(読書メモ:『「非モテ」からはじめる男性学』) - 道徳的動物日記
    cl-gaku
    cl-gaku 2022/02/04
    俺はピンとくるものあるがな
  • 「男性同士のケア」が難しい理由 - 道徳的動物日記

    男同士の絆―イギリス文学とホモソーシャルな欲望― 作者:イヴ・K・セジウィック 発売日: 2001/02/20 メディア: 単行 近頃では、「これからは男性同士でもケアし合わなければならない」と言った主張がちらほらとされるようになっている。 この主張がされる文脈は様々だ。「これまでの社会は女性にケア役割を押し付けていたが、これからは男性も平等にケア役割を担うべきである」という問題意識に連なる主張である場合もあるだろう。 また、女性の恋人やがいないことで「女性からの承認」を得られないと悩んだり「孤独」になることを恐れる男性に対して、「そもそも"自分は異性のパートナーにケアしてもらうべきだ"という発想を捨てて、同性との相互にケアし合う関係を築く可能性に目を向けてみるべきだ」という批判込みのアドバイス的な意味合いで、「男性同士のケア」が提唱される場合もある。 そして、「マウントを取り合う」「

    「男性同士のケア」が難しい理由 - 道徳的動物日記
    cl-gaku
    cl-gaku 2020/11/11
    女性のケア能力にもっと高いインセンティブが与えられるべきなのかな。社会がタダ乗りしすぎているんだろ
  • 「負の性欲」論についての雑感 - 道徳的動物日記

    gendai.ismedia.jp ↑ この記事に関する雑感。 ・この記事では「負の性欲」という概念がさも画期的な発明であるかのように大げさな言葉で説明されているが、実のところ「負の性欲」が指し示す現象はこれまでにも俗流の男女論や恋愛心理学で散々言われてきたものだ。 つまり、「男は加点方式、女は減点方式」というアレだ。この言葉でググれば俗流の男女論や恋愛アドバイスを提示しているWEBページがいくらでも見つかるし、上記の記事と同じように進化論を持ち出してこの理論を補強しようと試みるページもいくらかある。 そして、一般論やステレオタイプが往々にしてそうであるように、大方の男女の行動や価値評価については「男は加点方式、女は減点方式」は当てはまる部分があるかもしれない。さらに、それらの行動や価値観の背景には進化的な影響もある程度は存在するだろう。 しかし、当然のことながら、すべての男女にこのステレ

    「負の性欲」論についての雑感 - 道徳的動物日記
    cl-gaku
    cl-gaku 2019/12/11
    いやキモいやつはほっとけばいいんであって拒絶の対象にしていては地獄一直線だろう
  • 「動物はおかずだ」デモに関して(1) - 道徳的動物日記

    仕事の休憩時間に取り急ぎ書いた) 上記の記事に関して、まず気になったのは以下の箇所。 「しかし「動物はごはんじゃないデモ行進」は、自らが肉を忌避するだけでは飽き足らず、他者の権利や自由を否定し肉の撲滅を目論んでいる。」 「憎むべきは、ヴィーガンという生き方を選んだ人間ではない。他者の権利や自由を踏みにじる行為である。」 一般的に言って、ある社会で行われる権利運動とは「その社会で認められていない、ある属性のある種の権利を、認めさせるように要求する運動」と言えるだろう。 過去のアメリカで行われた奴隷制廃止運動であれば、奴隷とされている人々(黒人)が自由に生きる権利や財産を持つ権利などを要求させる運動であった。サフラジェット運動は女性の参政権を要求する運動であったし、「子どもが親から虐待されない権利」や「子どもの自己決定権」なども子どもの権利運動の結果として認められていったものだ。 そして、「

    「動物はおかずだ」デモに関して(1) - 道徳的動物日記
    cl-gaku
    cl-gaku 2019/05/22
    動物に権利はない。あるのは人間様からのお情け。思い上がってはいけない。動物も人間と戦い、結果が今の関係だ。
  • 1