哺乳類誕生前のカゼイン 2016年3月20日掲載 哺乳類が誕生したのは約1.5億年前ですが、哺乳類誕生前の動物にも先祖カゼイン(注1)は存在していたことは前回(2016/2/20)説明しました。カゼインはミルクを分泌する前の動物の一体どこに存在していたのでしょうか。最近、遺伝子解析技術が進歩し、歯および歯の周辺に全てのカゼイン遺伝子が存在していることが明らかになってきました(Kawasaki et al., Mol. Biol. Evo., 2011)。歯!はぁ~? 「全ての」と書きましたが、まず現在の牛乳中に存在している主なカゼインについて簡単に説明しておきます。 牛乳を脱脂して20℃にてpHを4.6にしたときに沈殿してくるたんぱく質がカゼイン、沈殿しない画分がホエイです。カゼインには4種類あり、それぞれαS1-(アルファ エスワン)、αS2-(アルファ エスツー)、β-(ベータ)、κ-