ブックマーク / honz.jp (27)

  • 【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第3回:信長とイスラム主義 - HONZ

    信長とイスラム主義 高野 僕は、清水さんが書かれているような歴史を読んでヒントを得て、現代のアジア・アフリカの辺境のことを想像することが多いんです。やっぱり現地の人の気持ちを理解するのはとても難しいし、特に紛争地となると、外国人である僕が何度通って話を聞いても、真相はなかなかわかるものじゃない。確信めいたものをつかむのはすごく大変で、そこに至るヒントとしては日史の知識がすごく役に立つと思っているんです。 清水 それは責任重大だ(笑)。 高野 たとえばアフガニスタンでもソマリアでも、内戦のさなかに「イスラム主義」の過激派がどーっと出てきますよね。そのときの感じは、織田信長が出てきたときの感じに近いんじゃないかなって、ちょっと思っているんですね。 というのは、人々は初めからイスラム主義を支持していたわけじゃないんだけども、国内に戦国武将みたいな連中がたくさんいて、それぞれ争っていると、暮

    【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第3回:信長とイスラム主義 - HONZ
    clonicluv
    clonicluv 2015/08/19
    "高野 ""信長はちょっとおかしいくらいのフェアネスを求めているところがありますね。 清水 規律化への志向という点では、あの人はおかしいですよ"
  • 『統計はウソをつく アフリカ開発統計に隠された真実と現実』 こうして数字はつくられる - HONZ

    億万長者になった自分を想像してみよう。生涯で使い切れないほどのお金を手にしたあなたは、サハラ以南アフリカ諸国への援助を考える。数多い国の中で、どの国から投資をすべきか?世界銀行による世界開発指標で国民1人あたりのGDPを調べてみると、コンゴ民主共和国の92米ドルが最も小さなものであることがわかる(書による2009年の調査時点での2000年の値)。 念のために、経済学者にもよく利用される、ペン・ワールド・テーブル(PWT)とアンガス・マディソン(マディソン)のデータセットでも調べてみよう。PWTでもマディソンでも、コンゴ民主共和国の1人当たりGDPが最も小さな値を示している。「先ずはコンゴ民主共和国へ援助金を出そう」、と考えるかもしれない。しかし、これら3つのデータセットで貧困ランキングを作成すると、奇妙な事実が浮かび上がる。例えばPWTでは貧困ランキング7位のギニアが、マディソンでは

    『統計はウソをつく アフリカ開発統計に隠された真実と現実』 こうして数字はつくられる - HONZ
    clonicluv
    clonicluv 2015/08/13
    "本書は、『統計はウソをつく』という書名から想像されるような”数値をこねくり回す統計テクニック”についてではなく、統計のもととなる数値がどのようにつくり出されるのかを明らかにする一冊である"
  • 【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第1回:かぶりすぎている室町社会とソマリ社会 - HONZ

    8月26日発売の『世界の辺境とハードボイルド室町時代』は、人気ノンフィクション作家・高野 秀行と歴史学者・清水 克行による、異色の対談集である。「世界の辺境」と「昔の日」は、こんなにも似ていた! まさに時空を超えた異種格闘技の様相を呈す内容の一部を、HONZにて特別先行公開いたします。第1回は「高野秀行氏による前書き」と「かぶりすぎている室町社会とソマリ社会」について。(HONZ編集部) はじめに by 高野 秀行 私はふつうの人が行かないアジアやアフリカなどの辺境地帯を好んで訪れ、その体験をに書くという仕事をしている。こんなことで生活できるのはありがたいと思うが、一つ困るのは話し相手がいないことだ。 たとえば、ここ5年ほど通って取材を行っているアフリカのソマリ人。彼らは数百年前から続く伝統的な社会システムを現在でも維持しており、それに従って内戦も和平も恋愛 も海賊行為も行われている。

    【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第1回:かぶりすぎている室町社会とソマリ社会 - HONZ
    clonicluv
    clonicluv 2015/08/12
    "清水 僕も高野さんの『謎の独立国家ソマリランド』(2013年、本の雑誌社)を読みましたけど、確かに中世の日本人とソマリ人は似てますよね" おもしろそう
  • 近代合理主義を育んだイギリス人が、世襲の君主制を支持しつづけるのはなぜか?『ふしぎなイギリス』著者インタビュー  - HONZ

    Q:ウィリアム王子とキャサリン妃の第二子誕生に、保守党が予想外に善戦した総選挙と、このところイギリス関連のニュースが日テレビや紙面を賑わせていますね。その最中にタイミングを図ったかのように『ふしぎなイギリス』が刊行されました。用意周到に刊行時期を狙っていたかのように見えますが…。実際のところはどうなのでしょうか? 笠原:いえ、たまたまです。今から3年前になりますが、2012年春に2度目のロンドン赴任から帰国した後、特派員生活の集大成の意味を込めて、出版の準備を始めました。その際、イギリスから持ち帰ったや資料を読んで情報を整理するのに1年、原稿を書き上げるのに2年はかかるだろうと漠然と考えていました。ほぼそのスケジュールに沿った訳ですが、なんのことはない、最後は「締め切り」に間に合わせて仕上げたというだけです。 Q:どうしてこのを書こうと思ったのですか。 笠原:動機は2つあります。ま

    近代合理主義を育んだイギリス人が、世襲の君主制を支持しつづけるのはなぜか?『ふしぎなイギリス』著者インタビュー  - HONZ
    clonicluv
    clonicluv 2015/06/12
  • 『キム・フィルビー かくも親密な裏切り』 20世紀最悪のスパイは友情を武器にした - HONZ

    キム・フィルビーはすべてを手にしていた。英国上流階級出身、ケンブリッジ大学卒業、愛する子と多くの気が置けない友人仕事においても、上流階級出身の特別なコネクションを持つ者だけが所属できる英国スパイ組織MI6の出世の階段を誰よりも早く駆け上っていたのだから、足りないものを探すほうが難しい。1940年に28歳でMI6入りした彼は、イスタンブール勤務などを経て、40歳を前にMI6のワシントン支局長に就任し、多くの同僚が未来の長官だと信じていた。 フィルビーの特異なところは、並外れた身体能力、多言語を操る頭脳や暗殺スキルなどのスパイ技術の高さで出世競争を勝ち抜いたわけではないというところにある。彼を傑出したスパイにしたのは、“人間としての魅力”である。ひとたびフィルビーと言葉を交わせば、誰もが彼の友人になりたがった。当時の彼を知る人は次のように語っている。 彼は、崇拝者を勝ち取る類の人間だった。

    『キム・フィルビー かくも親密な裏切り』 20世紀最悪のスパイは友情を武器にした - HONZ
    clonicluv
    clonicluv 2015/05/22
  • 『ナチスと精神分析官』ナチ気質という未解決問題 - HONZ

    第二次世界大戦が終わってから70年近くが経つにもかかわらず、いまだナチスというのは悪のレベルを推し量る一つの「ものさし」である。狂信的な集団による凄惨な事件の話を見聞きする度に、ナチスと比べてどちらが非道なのか、そして双方に共通するものは何なのかという問いが頭をよぎる。しかし語り尽くされたであろうナチスにも、まだまだ掘り起こされていない歴史が存在した。 1945年8月、ニュルンベルクでのこと。かつて加害者として収容所を君臨したナチの高官たちは、今や戦犯としての裁きを待つしかない憐れな捕虜となっていた。 当時52歳であったヘルマン・ゲーリングは、ナチ党において極めて悪評の高かった数々の活動の計画や実施を担った人物である。内部粛清として有名な長いナイフの夜事件、ゲシュタポの創設、反ナチ派用の強制収容所の設立、政敵の追放。第二次世界大戦までに彼を上回る肩書を保持していたのは、アドルフ・ヒトラーた

    『ナチスと精神分析官』ナチ気質という未解決問題 - HONZ
    clonicluv
    clonicluv 2015/04/03
  • 息もつかせぬ極秘作戦。「世紀のドル確認作業」で沖縄を救え!『沖縄返還と通貨パニック』 - HONZ

    1972年5月15日の沖縄返還に先立つ、1971年8月15日。アメリカ合衆国大統領ニクソンは、ドルと金の交換停止を発表する。ニクソン・ショックである。 敗戦から急速に立ち直り未来へと時計の針を進めていく土をよそに、なおも四半世紀にわたるアメリカの支配に耐え、ようやく返還の日を迎えようとしていた沖縄の人々の生活は、危機に瀕する。沖縄返還にともないドルから円への通貨交換を控えていたからである。 ニクソン声明を受けて日政府はドルと円の交換率を変動相場制に移行すると決定した。事実上の円切り上げ=ドルの価値が下落する、最悪の事態なのである。 1ドルの価値が360円から305円へと55円目減りするならば、地上戦の地獄を生き抜き、アメリカ支配に耐えながら、沖縄住民が営々として築いてきた個人資産は一夜にして16%も失われる事になる。また沖縄は生活物資の80%を日土からの輸入に頼っており、円切り上げ

    息もつかせぬ極秘作戦。「世紀のドル確認作業」で沖縄を救え!『沖縄返還と通貨パニック』 - HONZ
    clonicluv
    clonicluv 2015/03/24