日ごろの愚にも付かない論考とやらにはフランス現代思想を引用しまくるくせに、 「なぜ人を殺してはいけないのか」を聞かれてアルチュセールを出さないという思想的怠慢。 世の中に「正しい欲望」と「正しくない欲望」があったとして、 ある人がどちらの欲望をもつように至るかというのは、ほとんど当人の自由意志とは関係のないところで決まる。 「正しくない欲望」をもったゆえに生きるのに苦しんでいる人に対して「あなたの欲望は正しくないから正しい欲望をもてるように矯正せよ」と言うのは、 さまざまな外的要因によって貧困に苦しむ人に対して「正しい市民になれるように努力せよ」と言い放つのとたいして違いはない。 ただまあ、こういうことを主張しても、しょせん正しくない欲望は正しくないままなので、 可能な限り早く「欲望の指向を矯正する外科的治療もしくは薬剤」が開発されることを自分は切に願っている。 「まったく表現しないでもら