ホーチミン空港(タンソンニャット)に到着したのが22時。成田行きの日本航空は、少し遅れて 23:50 に搭乗だとチェックイン時に告げられた。眠かったので、出発ゲートで眠り込んでしまった。係員に起こされたのはファイナルコールが告げられていた午前0時過ぎだった。 飛行機の入り口でやたらに平身低頭な日本人係員が「たいへんお待たせしました」と頭をペコペコ下げていた。私は最後の乗客だ。待たせたのは私のほうなのに。やれやれ、これが日本だ。 日航に乗るのは何年ぶりか思い出せない。そもそも国際線では日本の航空会社は高いというイメージだったから、最初から選択肢になかった。ところが日航が破綻してから、どうやら安値攻勢を掛けているらしく、最近は一番安いことが多いのだ。それだけの理由で日航を選んだ。 飛行機はボーイング 767-300 だ。実際の機体年齢はわからないが、内装はまだ綺麗だ。すべての器具の手入れが行き