矢野修一 農学研究科助教、城塚可奈子 同大学院生らの研究グループは、防御網を持たないハダニは防御毛を背負って伏せることで身を守ることを発見しました。 本研究成果は、2013年11月28日付(日本時間)の欧州科学誌「Springer Plus」誌に掲載されました。 背景と概要 サバンナで草食獣と肉食獣が命がけの攻防を繰り広げるように、葉っぱの上では葉を食べる害虫と、それを餌にする天敵との攻防がみられます。ミカンの葉を吸汁するミカンハダニは、ほとんどいつも葉面に伏せていますが(図1左)、葉が劣化した時や産卵する時には体を持ち上げて歩きます(図1右)。一方で、同じくミカンの葉を食べるアゲハチョウのイモムシ(体長数十ミリ)は、体長が0.5ミリ以下のハダニを気にかけず葉ごと食べてしまいます。ところが、ハダニは命を奪うイモムシの襲撃から逃げずに食べられます。それが滅多に起きない災害だとしても、野生動
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