子宮頸がん予防ワクチン接種後に重篤な副反応が相次いで報告されたため同ワクチンの接種勧奨を中止している問題で、厚生労働省は10月28日に2回目の副 反応検討部会を開催し、引き続き積極的な勧奨を差し控えると決定した。同部会によるとサーバリックスとガーダシルの2剤は、発売から本年7月31日までに約890万回が接種され、重篤な副反応は56.3件(100万接種あたり)だった。 これらHPVワクチンは特に"痛い"ワクチンで、接種直後から数十分は局所が強く痛む。インフルエンザやMRワクチンよりかなり痛みが強いので、筆者もサーバリックスを初めて処方した時には、なにかミスでもあったのかと戸惑った記憶がある。だから、副反応の集計には多くの"報告バイアス"が紛れ込んでいるのだろうと考えていた。ところが同様に"痛い"ワクチンであるはずのプレベナーやHibワクチンと比べると、重篤な副反応はそれぞれ27.5と22.4