連載第2回となる本稿ではヘルスケアのデジタルトランスフォーメーション(DX)の本質に迫る。世界で見てもとくに高齢化が進んでいる日本では、デジタルを活用したセルフメディケーションの推進が必須となるが、どう進めていけばよいか。 DXの本質とは何か? 本質とは「そのものとして欠くことのできない、最も大事な根本の性質・要素」である。多くの事象に当てはまる「よりどころ」とも言える。判断の「よりどころ」が明確だと、「判断基準」も明確である。「判断基準」が明確だと、どんな時でもブレない判断をして、行動することができる。 したがって本質を明確にして共有できている集団・個人と、各自がバラバラな判断基準で行動する集団・個人のどちらがより成果を出すことができるかは明白である。 日本では国を挙げてセルフメディケーションを推進しているが、なかなか進まない 経済産業省が公表しているDXの定義は「企業がビジネス環境の激