私は『1人の時間が必要な人間である』ということは、随分前から知っていた。 子ども3人を授かり、その3人が揃って不登校になり、1人の時間はなかなか取れなかった。 しかし、今や子どもらは、1人でフリースクールに通い、留守番もでき、己の食事を作れるようになり。 私が、子どもにしてやれることは、心身の健康維持と、ごくたまに法律の遵守を教えるくらいだ。 やることがなくなって羽を伸ばし始めた私は、外で、1人呑みをしている最中である。 確か、3週間前もした。 3週間前は、近所だが初めての居酒屋に開店と同時に入り、カウンターの隅へ。 そのうち、幼稚園くらいの子どもを1人連れた女性が、私の席1つ空けた隣に。 『こんな年齢の子どもを連れてきたら、せっかくの酒も飲んだ気がしなかろうに』 と思いつつ 『当時の私も、こうやって連れて来るくらいの、気持ちに余裕がある母だったなら…』 とも思えた。 隣の連れてきたお子さ