清水靖晃を中心に1979年に結成されたバンド、マライアのアルバム『うたかたの日々』(1983年)が海外のレーベルでリイシューされ、欧米に紹介されたのが2015年だった。そして、清水のソロ作品『案山子』(1982年)や『ミュージック・フォー・コマーシャルズ』(1987年)も2017年にリイシューされた。それらは、単にレコードマーケットを活性化させただけではなく、日本の音楽への関心を高めた。特に、清水の音楽は、現行の音楽シーンの中でも対等に評価されるべきものとして広がった。 現在の清水には、ヨーロッパを中心にツアーやフェスティバルのオファーが絶えない。今年の夏にはデンマークの『ロスキレ・フェスティバル ※』 や、ロンドンでの単独公演など、計4ステージを実現させたばかりだ。かつてのマライアや、ライフワークのように続けているサキソフォネッツのようなグループ/バンドでの演奏ではなく、若いエレクトロニ