イグ・ノーベル賞受賞者で発明家として知られる広瀬幸雄・金沢大大学院特任教授(70)が「被災者の役に立ちたい」と27日、発明した消臭機能付き仮設トイレと約10キロ先まで明かりが届く強力なライトを持って岩手県陸前高田市を訪れた。 海から約1キロ離れた同市矢の浦、獺沢両地区は、浄化センターが被災して、いまだに約30戸が仮設トイレを使っている。また、同市は流出した魚の腐臭に悩まされている。 広瀬教授は矢の浦公民館近くに「スチームドライトイレ」を設置。汚物を500度の水蒸気で加熱、乾燥させて臭いを除去するという説明に住民らは「民家に取り付けられるか」「処理時間は」と興味を示した。 実験で男性(72)が使用した後、腐ったサンマ3匹を便槽に放り込んだ。においセンサーで測ると、実験前に12だったトイレ内の臭気レベルは156まで上がった。センサーメーカーによると、家庭用トイレが50、駅のトイレだと140〜2