29年連続日本一。「加賀屋」の泣けるサービス プレジデント8月19日(水) 11時31分配信 / 経済 - 経済総合 ■鍋蓋の片づけ方を白熱して議論する その日、能登半島の高級旅館・加賀屋の広間では、20名ほどの客室係による臨時のミーティングが開かれていた。 部屋に用意されているのは夕食と朝食のお膳。フロアリーダーの若葉さんが、おしぼりの出し方、椀物の蓋を片づけるタイミング、煎茶の美味しい淹れ方など、望ましいサービスの手本を見せていく。従業員たちはみな真剣な眼差しでその様子を見つめていた。 一つのテーマを終えるたびに、若葉さんがこう問いかけるのが印象的だった。 「意見があったら言ってください。みんなでつくり上げていきましょう」 「これはベターであってベストではありません。少しでもいいなと思うことを、みんなで掘り出していこうと思います」 するとこれまでの緊張した雰囲気がふっと緩み