珍島(韓国南西部)沖で転覆した韓国の旅客船「セウォル号」の船長ら乗組員が乗客の避難誘導をせず早々に脱出した疑惑が浮上し、批判が高まっている。法律に抵触する可能性があるが、日本の海事関係者からは「人命救助は法律以前の話」とあきれる声も。転覆事故を受け、国土交通省は国内の旅客船会社に非常時の脱出手順の確認を求めるなど注意喚起を促している。 朝鮮日報によると、16日の事故発生時、セウォル号には船長以下、1等航海士や機関士ら約30人の乗組員が乗船。船内放送で避難誘導をして逃げ遅れた乗員を除き、全員救助された。特に船長は最初の遭難信号から約1時間後に救助されていたという。 韓国の船員法では船舶への危険が切迫した場合、船長は人命の救助に必要な措置を取ることが義務づけられており、違反した場合は5年以下の懲役が科される。捜査本部は18日、乗客の救助を尽くさず船を脱出したとして、特定犯罪加重処罰法違反などの