ストレステストの実施に反発し、玄海町長が運転再開の了承を撤回した玄海原発(6月21日、佐賀県玄海町で、本社ヘリから) 国が実施を決めたストレステスト(耐性検査)を巡り、原発の立地する全国の自治体に戸惑いが広がっている。原発の安全性に合格点を与えたはずの国が“追試”を命じたのは、佐賀県玄海町長が九州電力玄海原発2、3号機の運転再開を、了承した直後という最悪のタイミングだった。テストの位置付けすら定まっておらず、停止中の原発の運転再開時期は大きく遠のいた。(冨山優介、小野隆明) ■疑問とため息 「内容が全くわからないし、説明もない」 海江田経済産業相がテスト実施を公表した翌日の7日、西川知事は県議会予算特別委員会でテストへの対応を問われ、突き放したように答えた。 先行する欧州のテストは、電力事業者が10月末まで、各国の規制機関が年末までに報告書をまとめることになっている。 一方、日本版のテスト