東京都の猪瀬直樹知事(67)が医療法人徳洲会グループから5千万円の提供を受けていた問題で、資金提供の決定2日後の昨年11月21日、東京地検特捜部がこの事実を把握し、情報収集を開始していたことが関係者への取材で分かった。特捜部は今後、徳田毅衆院議員(42)=自民党を離党、鹿児島2区=陣営をめぐる公選法違反事件の刑事処分を終えた後、猪瀬氏への現金提供についても本格的な捜査に乗り出すか検討するもようだ。 関係者によると、猪瀬氏は毅氏を通じてグループ創設者の徳田虎雄・元衆院議員(75)に資金の提供を要請。昨年11月19日に毅氏が虎雄氏に電話し、「猪瀬氏は1億円ほしいと言っている」などと伝達したが、このとき毅氏の声はスピーカーを通じて虎雄氏がいた執務室中に響き渡ったという。 室内には秘書や看護師のほか、虎雄氏の面会に訪れていた銀行関係者ら4人もいたため、会話内容は外部に拡散し、検事も2日後に情報を入