「丹波竜」。兵庫県丹波市の河原で化石が発見され、発見地にちなんで名付けられた恐竜が、「タンバリュウ」になろうとしている。 昨年秋からの2次調査で見つかった坐骨などから新種の可能性が浮上、白亜紀前期(1億4000万年−1億2000万年前)の全身骨格がそろえば世界クラスの大発見、地球史上最大の生物と言われる草食恐竜・ティタノサウルス形類の進化の過程を解き明かせる、かも知れない−世界中の注目を集める世紀の発掘事業はこれからも続く。 発見したのはアマチュア研究家の足立洌(きよし)さんと、村上茂さん。平成18年夏のことだった。19年1月の記者会見で2人は「大変興奮しています」と発見の経緯を語った。「動物の化石?」「恐竜では?」。懸命に掘り起こした。