不正経理疑惑が浮上し、増資による再建を目指すFMラジオ局「Kiss‐FM KOBE」(神戸市中央区、キッス社)は15日、神戸市内で大株主のエフエム東京による提案で臨時株主総会を開き、全経営陣の解任と新役員の選任を決議した。しかし、経営陣は開会前に議場を退出し、総会の無効を主張する異例の展開に。放送の継続も危ぶまれる異常事態となった。 キッス社は今年2月、2007〜08年度にかけて売上高を約6億円粉飾した疑惑などが発覚。3月には、大半の役員が入れ替わって再建を目指していた。 しかし、大株主のエフエム東京が「新しい経営陣も、不正に関係した旧役員と関係がある」と役員交代を求めて、株主提案による株主総会を招集した。 総会の開会直前に相田勲社長(50)ら役員が、流会を宣言して退場した。残った株主らが総会を開き、相田氏ら全役員の解任と、エフエム東京の唐島夏生常務(50)ら3人の新取締役就任を賛成多数で