米政府が1960年代、核兵器搭載のB-52爆撃機をグリーンランドに常に飛ばしていたことが、最近のBBCの調査で判明しました。この事実の隠蔽工作も行っていたようです。 この軍事行動の名前は「Chrome Dome」。アメリカが戦略的理由から北極の近くに構えたチューレ空軍基地めがけて、旧ソが核ミサイル攻撃を発射したら即対応できるよう構想されたものです。ペンタゴン(米国防総省)はこれが全面的熱核戦争勃発に繋がる恐れもあると考え、ずっとモスクワに対する戦争抑止力として鳥(爆撃機)を空に飛ばし続けていたというわけですね。 計画は「非の打ちどころなし」に思えました。 うち1機が1968年1月21日に墜落するまでは。 事故現場は米軍基地から数マイルの氷に閉ざされた湾。情報公開法(Freedom of Information Act:FOIA)の定めにより入手した記録・動画から分かるように、救出作業は困難