訓練中の航空自衛隊F15戦闘機が7月、東シナ海に墜落した事故で、空自は9日、強い重力加速度(G)で操縦士が意識を失う「Gロック」が急旋回時に起き、機体姿勢を制御できなくなった可能性があるとする調査結果をまとめた。Gロックによる事故は初めてで、空自は操縦士の教育内容を見直すなど再発防止策を進める。 空自がフライトレコーダー(飛行記録装置)を解析したところ、事故機は高度約3200メートルで右旋回しながら降下した際、5.5G以上の状態が8秒間継続していたことが判明。強いGで脳への血流が滞り、操縦士の意識が遠のいた可能性が考えられるという。機体に異常は見つからなかった。 【関連記事】 【特集】軍用機ミュージアム〜F15 30年間主力の座に〜 〔写真特集〕ステルス戦闘機 F35 【動画】タッチパネル多用、高い情報処理=F35の模擬操縦席公開 F15の部品落下=燃料タンク関連部、海上に?