ブックマーク / sakamotoakirax.hatenablog.com (28)

  • 小池田マヤ『しのぶもちずり』 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    小池田マヤの『しのぶもちずり』は労作である。 傑作ではない。しかしこの作品は、作家の使命感がある。 それは「主人公にならない人間を主人公にする」というものである。 創作とは既成のものを打ち破るものであり、そうである以上紋切り型の作品を作る作家でも、既成のものを打ち破るのは半ば義務のようなものであり、それをしない場合、たとえ紋切り型の作品がヒットしていても、暮夜密かに作家を悔やませるものである。 『家政婦さんシリーズ』では、全体を通じての主人公は家政婦の小田切里だが、各シリーズごとの主人公がいて、(大抵は依頼主)『しのぶもちずり』の主人公は依頼主の信夫十忍(しのぶとしのぶ)である。 信夫は営業マンで、メンヘラである。 営業の仕事ほど、自分の仕事の意味が分からずに悩む仕事はない。それが「主人公にならない人間を主人公にする」作品とする第一の理由である。 営業の仕事で神経を磨り減らし、周りにはしっ

    小池田マヤ『しのぶもちずり』 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
    coqeut
    coqeut 2017/07/21
    創造とは破壊。
  • 信長の戦い②~うつけの正体 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    信長の父の信秀の代に、織田家は三河の安城城、大垣城に進出していた。しかし安城城は今川の手に渡り、大垣城も信長が家督を継いだ年に斎藤氏に戻った。 こうして、信長の勢力は尾張国内に限定され、信長の戦争もほとんどが尾張国内で行われる。家督を継いだばかりで、世評の良くない信長として、妥当な行動である。 『信長公記』によれば、信長が家督を継いで最初に戦ったのは山口左馬之助とその息子の九郎二郎である。山口の軍勢は千五百、織田勢は八百である。この時織田勢は「上槍を取られた」とある。 「上槍を取られた」とはどういうことか?私は古文献に詳しいものではないが、「上槍を取られた」という記述を『信長公記』以外に知らない。 「上槍を取られた」とは、敵方の槍を自分の槍で上から押さえつけたということである。 「上槍を取られた」側は、確かに消耗が激しいだろう。しかしこの合戦は、勝敗がついていない。捕虜になった兵や馬を交換

    信長の戦い②~うつけの正体 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2017/07/12
    信長はナポレオンと似てますよね。両者ともワイン好きですし。
  • 維新はなぜ共謀罪法案に賛成したのか - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    サブブログ更新の予定だったが、予定外の事態のため、メインを更新する。サブ更新は来月行う。 問題はこの記事、 www.asahi.com 森友、加計学園、豊洲市場移転問題、など、前回の記事とかぶっている。安倍政権の支持率については、私が下がっているとしたのに対し、橋下氏は「支持率が高い」という見解で論じている。 偶然にも論点が被りすぎたせいか、またさすが橋下氏というべきか、私のPVが下がっているww そこで今回の記事だが、この記事の内容は橋下氏の記事への反論ではない。 なぜ維新は共謀罪法案に賛成したのだろうか? 保守だからというのは正しくない。維新は自民に変わって政権を目指す党である。自民と同じことをするなら、自民に吸収合併されればいい。 政権を目指すということは、反野党なのである。 日政治の全ての案件による対立は表層的なもので、潜在的には護憲と改憲の対立だと、このブログで何度も指摘して

    維新はなぜ共謀罪法案に賛成したのか - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
    coqeut
    coqeut 2017/06/28
    維新に一時の勢いがあれば変わるでしょうね。
  • 「正論が通る時代」と共謀罪法案 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    トピック「共謀罪」について 桝添前都知事が辞任した時、「もう都民税払いたくないですよ」と答える人がいた。 冗談じゃねえ、お前らちゃんと都民税払えよ、と私は思っていた。 桝添氏は問題であっても辞任させるほどではないと私は思っていた。 桝添氏のように、日には悪者に指定されて、そんなに悪くないのに、あるいは全く無実なのに罪とされ、集団で叩かれる例が多くある。 「失われた20年」と言われた時代は、 護憲派は逃げるな!! - 坂晶の「人の言うことを聞くべからず」で述べたように、この悪人探しが猛威を奮った時代だった。 この悪人探しの勢いが、ここにきてようやく止まってきたようである。そのことを示すのが、豊洲市場移転問題である。 地下水という、来使用しない水の汚染を問題としたこの騒動は、石原元都知事などに矛先が向いたが、結局石原氏の責任とはならず、豊洲への移転も決定した。 悪人探しは、「悪人」に指定

    「正論が通る時代」と共謀罪法案 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
    coqeut
    coqeut 2017/06/21
    分かりやすいです。支持率は下がり出すとなかなか止まらないですよね。
  • ドラゴンボールを考える④~『神と神』編:強くなるビルス - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    まずはこのOPから なんかすぐ削除されてしまいそうだけどww それでもアニメのOPのままで視聴するのがいいだろう。 『限界突破×サバイバー』に代わるまで、約1年半『ドラゴンボール超』(以下『DB超』)のOPだった曲である。 OPは大体据え置きで、EDは1クールごとに変わるという、原作をアニメ化していた時とは大分違うスタイルで、『DB超』は放送されている。 EDは印象のない曲が多く、ネットでの評判も良くない。 しかし意図して、このようなスタイルをとられているようである。 『ドラゴンボールGT』(以下『GT』と比較して、『DB超』の曲を批判する声もあった。 確かに曲は『GT』の方がいい。 しかし『GT』はきれいすぎるのである。 『GT』はすでに完成された『DB』の世界観をそのまま引き継いで、さらに悟空達を活躍させようとした。その結果話が盛り上らず、きれいに話を畳もうとするようになった。 それに

    ドラゴンボールを考える④~『神と神』編:強くなるビルス - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2017/06/15
    約束を守らない者の態度であるって言い切るところカッコいいです。
  • 護憲派は逃げるな!! - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    安倍首相が、2020年に憲法改正を行うと決めた。 内容は、憲法九条の一項と二項を残したまま、第三項として自衛隊を明記するというものである。 私は、この改正案に消極的に賛成である。 この憲法改正で、護憲派は一時的に息を吹き返す可能性がある。 この憲法改正は条文自体が矛盾するのだが、元々自衛隊を違憲としながら、70年近く自衛隊を許容してきた護憲派である。鬼の首を取ったようにこの矛盾に目を瞑り、平和憲法は正しいと唱えるかもしれない。 私の望むのは九条の削除、自衛隊の明記であり、それに伴う戦前からの流れ全般の総括である (参考 日が憲法を改正しない当の理由 - 坂晶の「人の言うことを聞くべからず」) しかしそれが国民にすぐに受け入れられないならという意味で、九条を残した改憲もありだと思うが、その場合、護憲と改憲の議論は長期的に継続される。 この間、 憲法九条改正は全く不要である - 読む国会

    護憲派は逃げるな!! - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2017/06/08
    なるほど!自衛隊は国軍ですね。
  • 日本型ファンタジーの誕生⑩~グロテスクな怪物たち - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    昔あるブロガーが「虫も子供の頃から慣れ親しんでいれば、大人になっても虫に触れるようになる」と言っていたが、私は違うと思った。 私は子供の頃に平気で虫に触っていたが、今は全く触れないからである。 ただ、なぜ子供の頃に触れた虫に、今触れないのか、その時はわからなかった。しかし今は答えられる。 80年代から、マンガやアニメにグロテスクな怪物が登場するようになってくる。その始まりは、私が思うに『風の谷のナウシカ』である。 『風の谷のナウシカ』には、蟲と呼ばれる怪物が出てくる。 この蟲は昆虫を大きくしたようでいて、昆虫よりグロテスクである。 ナウシカは蟲が好きで、ことあるごとに蟲を助けようとする。ナウシカが蟲が好きなことで、読者も蟲に感情移入できる構成に、風の谷のナウシカはなっている。 しかし構成によっても、蟲への感情移入は個人差があって、私はナウシカを介しても、蟲に感情移入できない方だった。 そこ

    日本型ファンタジーの誕生⑩~グロテスクな怪物たち - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2017/05/24
    漫画と歴史は相性すごくいいですね。
  • 弁護士が無能すぐる② - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    sakamotoakirax.hatenablog.com の続き。 解答書を書いてから一週間ほど経っても、、及川弁護士から相手方の書類の原は届かなかった。 着手金の返金もない。 (んじゃそろそろか) 非常に面倒くさかったが、力を振り絞ってメールを書いた。 書類には金額が載せられていませんが、電話でお話し頂いた金額で返金して頂けると思っております。 また書類には「相手方からの書類の原」を送るとありますが、及川先生が相手方に送った内容証明その他書類も、先生の良心で送って頂けると思っております。 一両日中に、以上のことを実行してください。 なお、内容証明の書類を頂けなかった場合は利敵行為と判断します。 すると、一日で相手方からの書類が郵送されてきたww その間、弁護士で電話をかけたりしていたが、弁護士というのは、紹介がないと相談を受け付けない。 しかも、断り方が結構露骨である。 例えば浜田

    弁護士が無能すぐる② - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2017/05/16
    リアルな肉声は貴重だと思います。よく覚えておきます。
  • 日本型ファンタジーの誕生⑨~『進撃』5.『進撃』に見る「父殺し」 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    大塚英志はその著『ストーリーメーカー』で、「父殺し」を父との同一化だと主張している。 大塚はジョゼフ・キャンベルの『千の顔を持つ英雄』を論拠にしてそう主張している。 『千の顔を持つ英雄』は、『スター・ウォーズ』にインスピレーションを与えたことで有名な書籍である。しかし私は大塚の言う通りだとは思わない。もしくは説明不足である。ただ今は一応、大塚の意見に従おう。 『進撃の巨人』(以下『進撃』にも、「父殺し」がある。 もっとも分かりやすいのが、エレンが父のグリシャを喰って巨人の力を得たことだが、『進撃』の設定では巨人の力の継承=捕であり、分かりやすすぎる。平凡過ぎるのである。エレンのグリシャ捕よりは、ヒストリアが父親を徹底的に否定した上で殺したことの方が、よほど「父殺し」らしい行為と言える。 しかし、これだけではないのである。 8巻でウォール・ローゼが突破されたと思われた時、サシャは3m級の

    日本型ファンタジーの誕生⑨~『進撃』5.『進撃』に見る「父殺し」 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2017/05/10
  • 消失する父親像 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    矢沢あいの『NANA』を特徴づけているのは、登場キャラの自由さの他に、登場キャラの孤児率の高さにある。 大崎ナナは母親は4歳の時に蒸発し、父親は全くわからない。祖母は15歳の時に死んでいる。 城蓮(レン)は捨て子、高木泰士(ヤス)は両親を交通事故で亡くしている。 岡崎真一(シン)は、家族がスウェーデンに転勤した時期に生まれた。母親が現地人と不倫をしてシンが生まれたようである。母親はシンが生まれてまもなく自殺し、父親はシンを邪険に扱った。 『NANA』の孤児率の高さは、日の現状を反映していない。なのになぜ孤児が多く登場するのだろう? それは、父親から見ていくとわかる。 大崎ナナの父親に擬せられているのは都筑源一郎である。 ナナの祖母の愛人で、ナナを気にかけていたが、ナナは都筑が祖母の愛人であることさえ知らない。ナナは父親を意識することなく成長した。 シンの場合、父親は当の意味でシンの扶

    消失する父親像 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2017/04/17
    地震・雷・火事・オヤジ。
  • 信長の戦い①~道三は信長の「本気」を見た - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    『名将言行録』にあるエピソード。 信長が濃姫を娶った後、濃姫が眠っているのを見て、ひそかに起きて外に出、明け方になって帰ってくることが一ヶ月ほど続いた。 濃姫は信長が浮気をしていると思って信長を問い詰めたが、信長は話をはぐらかす。 そこでさらに濃姫が問い詰めると、信長は「道三の両家老に道三を殺害して子丑の間に火をあげるように約束したので、その火があがるのを待っている」と濃姫に言った。濃姫はそのことを手紙で道三に伝え、道三は両家老を殺した。 このエピソードは、『信長公記』にはない。道三が両家老を殺したという話もない。 江戸時代の文献は作り話が多く、基的に信用できない。 しかし私は、以外とこういうことがあったのではないかと思っている。 信長と道三は、正徳寺で会見している。 会見後、道三は「この山城(道三)の子があのたわけの門外に馬をつなぐことになるのは間違いないだろう」と述べ、さらにその後、

    信長の戦い①~道三は信長の「本気」を見た - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2017/03/25
    信長の可能性に賭けたんだと思います。
  • 第二次世界大戦とチャーチル - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    第二次大戦の連合国のリーダーであるチャーチルは、アメリカが参戦するまでの苦しい期間、地中海作戦によって逆境を凌いでいた。 開戦まもなくフランスを占領し、イギリスを空爆、スカンジナビア、さらにソ連と戦線を拡大していくナチス・ドイツ相手に、チャーチルは正面から戦うのは不利と判断する。 そこで、ナチスの同盟国イタリアが担当する北アフリカに目をつける。 ドイツのように強くないイタリア軍をドイツも支援するが、主力がイタリア軍なのでイギリス軍は優勢に戦いを続け、少しずつドイツの力を削いでいく。 しかしアメリカが参戦し、独ソ戦でソ連が反攻に転じると、地中海作戦の重要度は下がっていく。 連合国が北アフリカを抑え、地中海作戦の目標がイタリアになると、連合国では二つの作戦のどちらを採用すべきかが議論になった。 ひとつは北アフリカから北上してイタリアを占領し、ドイツに迫る作戦。 もうひとつは西部戦線を形成してフ

    第二次世界大戦とチャーチル - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2016/11/22
    深い考察ですね。「チャーチルファクター」も面白かったですよ。
  • 日本型ファンタジーの誕生③~鬼退治と平将門と江戸時代の妖怪 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    ①どのようにして日型ファンタジーは生まれたのか。 ②日型ファンタジーはどのように展開、発展するのか 。 と 『進撃の巨人』を考える④~日型ファンタジーの誕生① - 坂晶の「人の言うことを聞くべからず」 で述べたが、前回②を先に書いたのを言い忘れた。今回は①を語ることにする。 方言と平将門 - 坂晶の「人の言うことを聞くべからず」 は私が最初に書いた記事で、タイトルをつけ忘れてそのままにしていたものである。 この記事にあるように、日の民話では子供が鬼退治をして終わる話が溢れている。しかも鬼退治は一回きりで話が続かない。 一方俵藤太の物語は、ムカデ退治と平将門討伐という二つの戦いがあり、大人が主人公なことも「小さ子」の物語とは違っている。 それで俵藤太物語とは、真の主人公は平将門であり、将門の強烈な個性が神話化したものだが、逆賊の将門を主人公にできなかったので、将門を討った俵藤太を

    日本型ファンタジーの誕生③~鬼退治と平将門と江戸時代の妖怪 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2016/09/11
    仏教や神道の影響が色濃く出てると思います。神仏分離令の後は、妖怪も変化が見られますものね。
  • 日本型ファンタジーの誕生②~主人公を傷つけるヒロインと距離感のあるヒロインたち - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    型ファンタジーのヒロインについて考える時、私が思い出すのはこのマンガである。 小池田マヤ「不思議くんjam」の感想を書いてみた - 坂晶の「人の言うことを聞くべからず」 では書いてなかったが、『不思議くんjam』ではヒロインが主人公のライバルと肉体関係を持ったことが最後に明かされる。 このことがかなりの衝撃で、小池田ファンの間ではかなり話題になったようである。 『不思議くんjam』は、早咲きながらも時代にシンクロした作品である。 主人公に非処女の女性を当てる作品としては『アイアムアヒーロー』がある。 序盤の鈴木の彼女の黒川徹子は、売れっ子漫画家の中田コロリの元カノである。男は非処女をそんなに問題にしないが、それでも元カレを知っているというのはきつい。 鈴木は徹子から中田のネームを見せられたり、中田を通じて他社を編集者を紹介してもらうように言われたりする。 ヒロインの早狩比呂美も彼氏が

    日本型ファンタジーの誕生②~主人公を傷つけるヒロインと距離感のあるヒロインたち - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2016/09/09
    日本型ファンタジーは独り善がりかもしれません。
  • ロシア遠征からナポレオンを見る - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    1812年、ナポレオンはロシア遠征を起こした。 ナポレオンが集めた大陸軍は691500人。歴史上、これだけの規模の軍勢を集めた例は他にない。 ロシアに進攻した大陸軍は、一路モスクワを目指す。 途中、戦闘はほとんど行われなかった。 8月に入って、両軍はようやくスモレンスクで会戦したが、大陸軍は強行軍とロシアの焦土戦術により、15万まで減っていた。 勝利したナポレオンはさらに前進し、9月にボロジノで再びロシア軍と会戦。この時の大陸軍は13万程度である。 この後モスクワに入城したが、この時の兵力は11万である。 以上、読者もご存じのことで、この後モスクワが焼かれ、退却行でのロシア軍の追撃で、大陸軍が壊滅したことも説明するまでもない。 私の疑問は、モスクワ入城時に6分の1まで大陸軍が減っているのに、ナポレオンは途中で引き返そうと思わなかったのかという点である。 疑問といっても若い頃の疑問で、昔はロ

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    coqeut 2016/08/15
    大陸封鎖があったからこそ産業振興があった点は、もっと見直されてもいいと思っています。
  • イスラム国を考える - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    イスラム国は、アメリカロシアの攻撃により、少しずつその領域を小さくしている。 一時期、イスラム国は今年中に殲滅できるという予測もあった。もしそうなれば、テロの脅威も薄らぎ、この記事も見向きもされなくなるのではないかと恐れながら書いている。 バングラデシュの人質殺害事件を受けて - 山日記 で、イスラム国のことを「悪の思想」と言っていた。 「悪の思想」をより厳密に定義してほしいとは思うが、直感として正しいとは思っている。 山日記では、「温情主義や迷いがあってはならない」と述べており、私とは考えが違うのかと思った。しかし詳細に見ると、「戦争が唯一の解決策ではない」と言っているあたり、それほど違いはないのかもしれないとも考えた。おそらく現時点で言える限界を考えての、三浦氏の表現だろう。 私と三浦氏の考えがどれだけ共通、または相違しているかの判断は読者に任せよう。 イスラム国について、時たま

    イスラム国を考える - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2016/08/12
    歴史の重みがありますね。
  • まどかの決断は自己犠牲ではない - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    アニメは見ずに、マンガですませた。ただ動画を見る限り、アニメとマンガはほぼ同じ内容なので、その点気にしないで書いていく。 マンガを読んだことで、ひとつ発見があった。それは アニメのキャラの顔横に長すぎ ということである。 マンガの方は顔の形が均整がとれていて、みんなそれなりに美少女だが、アニメはみんな下膨れになり、つり目でないとたれ目になる。 5人の少女が並ぶと、主人公のまどかが必然的にセンターにくる。 ピンクの髪でツインテールのまどかは、他の少女達より幼く見える。 そのため全体にロリコンの印象があり、一見二次元美少女オタクの喜びそうなアニメだが、これを見て、 これでオタク達は抜けるのだろうか? と思ってしまうのである。 かつて、二次元美少女オタクはてなブロガーが 「自分は二次元美少女に萌えている自分が好きなのである」 と言っていて、異様な説得力があったが、その通りなのは彼ら二次元オタク

    まどかの決断は自己犠牲ではない - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2016/08/07
    不健全から始まります。
  • 橋下徹は必ず復活する - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    今さら言うまでもないことである。 実に今さらだが、別件によりリアルタイムに書けなかったので、今回の投稿。 以前、同様の記事があり、その記事では橋下氏が復帰したら、 「みんなで『嘘つき』と言いましょー」 と言っていた。バカバカしくてそれ以上読まなかったし、誰の記事だったかも覚えていない。橋下氏はそんなに甘いタマではないからだ。 とはいえ私も、引退発表後はそれを完全に信じてはいなかったとはいえ、いつ、どういうかたちで戻ってくるかまでは読めなかった。 この記事の結論を先に言えば、実に鮮やかな復帰のシナリオである。 昨年大阪都構想の住民投票が否決された後、橋下氏らは維新の党を離脱し、おおさか維新の会を立ち上げた。 しかしその後橋下氏らは党員名簿を押さえ、大阪で「維新の党」の党大会を開き、維新の党の解党を決定した。 維新の党は大阪での党大会と解党決議を無効とし、党員名簿の返還を求める訴訟を起こし、刑

    橋下徹は必ず復活する - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2016/05/06
    これからですね。
  • 『あしたのジョー』はジョーと白木葉子の戦い - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    昭和のマンガに出てくる風景は大体そうなのだが、『あしたのジョー』のドヤ街のような風景を、私は見たことがない。 もちろん、古くさい街並みを見たことはあるが、それは『あしたのジョー』の風景とはどこか違う。 「こんなところに人が住めるのか」というような、見る人に絶望感を感じさせる風景である。もっとも、多少の演出はあるのかもしれない。当時は、過剰な演出が通用する時代だった。 それでも昭和49年生まれの私にとって、昭和43年連載スタートの『あしたのジョー』は、私の理解の外にあるほど昔の作品のように見えた。時代が変化するにつれて私の意識も変化し、ジョーのセリフなども「なぜこんなことを言うのか?」と、言葉の意味が年々わからなくなっている。それでもこの作品は力強い作品である。 原作の梶原一騎(高森朝雄名義)は、『あしたのジョー』について尋ねられたとき、 「あれはちばの作品だよ」 と、苦々しそうに語ったとい

    『あしたのジョー』はジョーと白木葉子の戦い - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2016/05/01
    破滅の美学って言葉が美しい。
  • 私の擬装請負体験(22)~まとめ - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

    シリーズ一回目から読みたい方はコチラ↓ sakamotoakirax.hatenablog.com 前回、ブクマで次回に期待するような発言があった。しかし申し訳ないが、ストーリーとしてはこれで終わりである。なぜならこの後のことは、『水瓶座の女』成立の背景 - 坂晶の「人の言うことを聞くべからず」ですでに書いているからである。 かいつまんで言えば、私が裁判をしようとしたのを、家族に徹底的に妨害された。さらに私が裁判しないように過酷な労働環境の会社に放り込んだ。それについて書いたのが、 不作為の行為は加害行為である - 坂晶の「人の言うことを聞くべからず」である。しかしここまでくると、Aグループの擬装請負とはもう関係ない。 このシリーズは労働者派遣法改正前に書き始め、改正後も続いて、ようやく終わった。いまさらだが、労働者派遣法改正についての問題提起も含めて書き始めたものだった。だから労働者

    私の擬装請負体験(22)~まとめ - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」
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    coqeut 2016/04/02
    モチベーションの高さが記事に溢れています。