バブル経済で沸いてた時代はずいぶん昔となりまして。高度経済成長にいたっては、もう歴史の世界。でも、どちらも経験したことがある人は、まだまだたくさんいらっしゃるわけで、景気の良かった時代を懐かしむ声は今も絶えません。 バブル経済が崩壊して日本は長い不景気に突入し、今も後遺症に苦しまされています。しかし、バブル崩壊から長く続く不景気は、日本人の道徳観というのか倫理観というのか、根本的な考え方に良い変化をもたらしたように思います。 バブル期の日本人はマナーが悪かった 1989年10月から91年10月まで産経新聞で連載されていた遠藤周作さんのエッセイを書籍化した「心の砂時計」を読むと、バブル期の日本人がどのような考え方を持ち、どのような行動をしていたのかを思い出させます。 日本人は、海外の人から「礼儀を重んじる国民」とか「謙虚な国民」、「自分よりも他人を優先する国民」など、良いイメージを持たれてい