「共感」「同情」「思いやり」は、温かなやさしい感情を連想させるが、強い共感や同情が、やさしさとは相反する「攻撃性」を導くものであることがニューヨーク大学バッファロー校の研究により明らかになった。 カギを握るのは2つのホルモン それは「オキシトシン」と「バソプレシン」。オキシトシンは俗に愛情ホルモン、共感ホルモンと呼ばれるが、作用レベルが高くなると、仲間は大事にするが排他的になったり部外者に攻撃的になったりする。また、オキシトシン受容体のうち、GG型と呼ばれる遺伝子型を持っている人は他の遺伝子型を持つ人より共感力が高いと言われている。 一方、バソプレシンは動物がつがいのパートナーや子どもを守るべく発揮する攻撃性に関与するホルモンで、バソプレシンのAVPR1aと呼ばれる受容体遺伝子が短い場合、共感力が低く、自己本位になりがちと言われている(長い場合はその逆)。 大切な人が誰かから脅威を与えられ