旧ソ連構成国ジョージア(旧グルジア)南西部、黒海沿岸都市のバトゥーミでは、昨年12月まで47階建て「トランプ・タワー」の建設が予定されていた。しかしドナルド・トランプが米大統領に就任し、計画は破談となった。 約6万平方メートルの土地は手付かずのまま残され、所有者のギオルギ・ラミシュビリはかつてない事業課題を抱えた。ビジネスパートナーが米大統領に就任し、プロジェクトが宙に浮いてしまった外国人富豪は、いったいどうすればいいのか? ラミシュビリの取った対応を見ると、トランプ政権に山積する重大課題に隠れてあまり注目されない大きな問題が浮き彫りになる。トランプが自身の資産を売却しない道を選んだことにより、外国人実業家らは短期的に私腹を肥やしつつも、将来的にはトランプの利益になると示唆することが可能になったのだ。 ラミシュビリは現在、「偽トランプ・タワー」の建設を計画している。このタワーは当初の計画と