映画に関するcotooyaのブックマーク (67)

  • マンディンゴ〜冒頭に流れるマディ・ウォーターズのブルーズと南部の風景

    『マンディンゴ』(Mandingo/1975) TAP the SCENEでは、これまで黒人たちの悲しみや怒り、苦悩や誇りを描いた映画を多数取り上げてきた。例えば『マルコムX』『ネルソン・マンデラ』『アリ』は人種差別と闘う若き指導者/ヒーローたちの壮絶な生き方が貫かれ、『バード』『Ray/レイ』『ジェームス・ブラウン/最高のソウルを持つ男』といったミュージシャンの伝記映画には黒人差別が拭い切れない影のようにつきまとっていた。 また、『夜の大捜査線』『グリーンブック』『カラーパープル』『ドリーム』などのヒューマンドラマでは白人社会の中で声を上げる黒人の姿が描かれ、70年代のブラックスプロイテーション『スーパーフライ』『黒いジャガー』では黒人が主役となって白人社会の腐敗に切り込んだ。 その流れはジャマイカ映画『ハーダー・ゼイ・カム』『ロッカーズ』のような白人権力者たちの搾取との闘い、あるいは9

    マンディンゴ〜冒頭に流れるマディ・ウォーターズのブルーズと南部の風景
  • グッド・ウィル・ハンティング〜ビート世代の風景を受け継いだガス・ヴァン・サント監督作

    『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(Good Will Hunting/1997) 『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(Good Will Hunting/1997)には忘れられないシーンが3つある。 一つはエンドロールに映る真っ直ぐに伸びた一の道。そして西へ向かって走り続ける一台の車。これだけだと何てことのない映像のように思うかもれしない。だが、映画を観ればこれが特別なものに感じる。主人公は今まさに「生きる」ことに歓喜し、自分の殻を破り、住み慣れた町を離れ、「会いたい人」のために移動していくことを選んだのだ。 ジャック・ケルアックの小説『路上/オン・ザ・ロード』の断片のようなこの映像がしばらく頭から離れなかった。今回改めて観ていると、最後に「この映画をウィリアム・S・バロウズとアレン・ギンズバーグに捧ぐ」というクレジットを見つけて、何だか胸が熱くなった。 ビート・ジェネレー

    グッド・ウィル・ハンティング〜ビート世代の風景を受け継いだガス・ヴァン・サント監督作
  • デトロイト・ロック・シティ〜KISSのコンサートが地獄への片道切符だった頃

    『デトロイト・ロック・シティ』(Detroit Rock City/1999) 2019年12月、キッス最後の来日ツアーがスタートする。1977年に最初の来日公演を行って以来、今回で12回目。このラストツアーは集大成的なショウになること必至で、参加できるファンはラッキーだと思う。(*2022年12月に「End Of The Road World Tour」と題して来日公演が決定) キッスといえば、まさにロックンロール・サーカスとでもいうべき計算し尽くされたステージパフォーマンスが有名。派手なメイクや衣装で装ったメンバーたちが動き回り(しかも時には火を放ち)、完璧な演奏をしながらファンを長時間楽しませてくれる姿は、はっきり言って驚異的。 「キッスアーミー」と呼ばれる熱狂的なファンは、レコードやCD、DVDや書籍はもちろんのこと、キャラクターグッズの収集にも余念がない。1970年代前半、キッス

    デトロイト・ロック・シティ〜KISSのコンサートが地獄への片道切符だった頃
  • これが本当の80年代サウンド⑩〜忘れられた洋楽ヒットにもう一度スポットライトを

    これが当の80年代洋楽ヒット・第10回 80年代の洋楽をまとめたネットコンテンツやラジオ番組や雑誌には、いつもお決まりのアーティストやヒット曲だけがラインナップされている。それは同時代のコンピレーションがリリースされても同じこと。今回の企画はそんなありきたりの選曲ではなく、聴くだけで(観るだけで)「ああ! いた!! あった!!」と歓喜するようなアーティストやヒット曲を思いつくままに集めてみた。題して「これが当の80年代サウンド」。そろそろマドンナやマイケル・ジャクソンの呪縛から解放されよう。ドライブや通勤タイム、懐かしの音源探しに活躍すること間違いなし。(選曲/中野充浩) ビーチ・ボーイズ「Getcha Back」(1985年/全米26位) 1983年末にデニス・ウィルソンを失ったビーチ・ボーイズが、MTV時代にリリースした最初のアルバムからのシングルカット。打ち込みなどを取り入れて8

    これが本当の80年代サウンド⑩〜忘れられた洋楽ヒットにもう一度スポットライトを
  • 年間映画興行収入ランキング2011年〜『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』ほか

    「TAP the FLYER」第35回は、2011年の映画興行収入をランキング。 【2011 TOP 20 MOVIES】 *ランキングと金額は「全米Box Office」をもとに作成。 ❶『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』(Harry Potter and the Deathly Hallows Part 2) $381,193,157 ❷『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』(Transformers: Dark of the Moon) $352,390,543 ❸『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1』(The Twilight Saga: Breaking Dawn Part 1) $281,287,133 ❹『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』(The Hangover Part II) $254,464,305 ❺『パイレ

    年間映画興行収入ランキング2011年〜『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』ほか
  • 年間映画興行収入ランキング2012年〜『ジャンゴ 繋がれざる者』ほか

    「TAP the FLYER」第36回は、2012年の映画興行収入をランキング。 【2012 TOP 20 MOVIES】 *ランキングと金額は「全米Box Office」をもとに作成。 ❶『アベンジャーズ』(Marvel’s The Avengers) $623,357,910 ❷『ダークナイト ライジング』(The Dark Knight Rises) $448,139,099 ❸『ハンガー・ゲーム』(The Hunger Games) $408,010,692 ❹『007 スカイフォール』(Skyfall) $304,360,277 ❺『ホビット 思いがけない冒険』(The Hobbit: An Unexpected Journey) $303,003,568 ❻『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2』(The Twilight Saga: Breaking Daw

    年間映画興行収入ランキング2012年〜『ジャンゴ 繋がれざる者』ほか
  • これが本当の80年代サウンド⑧〜忘れられた洋楽ヒットにもう一度スポットライトを

    これが当の80年代洋楽ヒット・第8回 80年代の洋楽をまとめたネットコンテンツやラジオ番組や雑誌には、いつもお決まりのアーティストやヒット曲だけがラインナップされている。それは同時代のコンピレーションがリリースされても同じこと。今回の企画はそんなありきたりの選曲ではなく、聴くだけで(観るだけで)「ああ! いた!! あった!!」と歓喜するようなアーティストやヒット曲を思いつくままに集めてみた。題して「これが当の80年代サウンド」。そろそろマドンナやマイケル・ジャクソンの呪縛から解放されよう。ドライブや通勤タイム、懐かしの音源探しに活躍すること間違いなし。(選曲/中野充浩) カウボーイ・ジャンキーズ「Misguided Angel」(1988年) タイトル通り、トロントのホーリー・トリニティ教会での録音セッションの模様を伝えた『The Trinity Session』からのシングルカット。

    これが本当の80年代サウンド⑧〜忘れられた洋楽ヒットにもう一度スポットライトを
  • 年間映画興行収入ランキング2008年〜『ダークナイト』ほか

    「TAP the FLYER」第32回は、2008年の映画興行収入をランキング。 【2008 TOP 20 MOVIES】 *ランキングと金額は「全米Box Office」をもとに作成。 ❶『ダークナイト』(The Dark Knight) $535,234,033 *第81回アカデミー賞助演男優賞/ヒース・レジャー ❷『アイアンマン』(Iron Man) $318,412,101 ❸『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull) $317,101,119 ❹『ハンコック』(Hancock) $227,946,274 ❺『ウォーリー』(WALL-E) $223,808,164 ❻『カンフー・パンダ』(Kung Fu Panda) $215,434,591 ❼『トワイライト〜初恋〜』(

    年間映画興行収入ランキング2008年〜『ダークナイト』ほか
  • セルピコ〜警察の腐敗を内部告発することになった男の苦悩と孤独と執念

    『セルピコ』(Serpico/1973) 幼い頃から夢見た世界に飛び込んだら、そこは不正が蔓延る信じられない場所だった……世の中こんなことはよくある話だし、それが「大人になる」「社会のトレーニングを積む」ということになるのだろう。「いつまでも綺麗ごとは言ってられない」「背に腹は変えられない」。あなたにもこんな経験の一つや二つはあるはず。 だが、そこが警察だったら? 『セルピコ』(Serpico/1973)のオープニングは1971年2月。銃弾を喰らって瀕死の状態で運ばれるセルピコを捉える。NY市警の誰かが言う。「あいつは恨まれてたからな」「撃ったのは同僚かもしれない」。なぜこんなことになったのか。映画は11年前に遡っていく。 フランク・セルピコというイタリア系の青年は、幼い頃から警察に憧れ、遂にその日を迎えた。そして未来と希望に満ちた新人たちに向かって、お偉方は見下ろしながらこう言うのだ。

    セルピコ〜警察の腐敗を内部告発することになった男の苦悩と孤独と執念
  • 年間映画興行収入ランキング2001年〜『ビューティフル・マインド』ほか

    「TAP the FLYER」第24回は、2001年の映画興行収入をランキング。 【2001 TOP 20 MOVIES】 *ランキングと金額は「全米Box Office」をもとに作成。 ❶『ハリー・ポッターと賢者の石』(Harry Potter and the Sorcerer’s Stone) $317,871,467 ❷『ロード・オブ・ザ・リング』(The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring) $315,544,750 ❸『モンスターズ・インク』(Monsters, Inc.) $289,916,256 ❹『シュレック』(Shrek) $267,665,011 ❺『ラッシュアワー2』(Rush Hour 2) $226,164,286 ❻『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』(The Mummy Returns) $202,019

    年間映画興行収入ランキング2001年〜『ビューティフル・マインド』ほか
  • ミッドナイト・エクスプレス〜異国の地で“あること”をして懲役40年を宣告された男の実話

    『ミッドナイト・エクスプレス』(Midnight Express/1978) 『ミシシッピー・バーニング』や『バーディ』、音楽ファンには『ピンク・フロイド ザ・ウォール』や『ザ・コミットメンツ』といった作品で知られるイギリスの巨匠アラン・パーカー監督。 そして『プラトーン』『ウォール街』『JFK』と戦場・投資政治の世界を舞台とした問題作を次々と発表し、ロックファンにも『ドアーズ』の監督として名高いオリバー・ストーン。 この二人の映画人が若き日々に意気投合して作ったのが『ミッドナイト・エクスプレス』(Midnight Express/1978) だ。 原作はビリー・ヘイズ。彼は1970年にトルコ旅行でハシシ(大麻の一種でマリファナの樹脂を固めたもの)をアメリカに持ち帰ろうとして逮捕。そのまま重罪となり、トルコの刑務所にブチ込まれた時の恐怖体験を発表した。 アラン・パーカーはこの話を気に入っ

    ミッドナイト・エクスプレス〜異国の地で“あること”をして懲役40年を宣告された男の実話
  • ニューヨーク・ストーリー〜コッポラとスコセッシとウディ・アレン夢の競作

    『ニューヨーク・ストーリー』(New York Stories/1989) 『ニューヨーク・ストーリー』(New York Stories/1989)は、その名の通りニューヨークの街を舞台にした3の短編からなるオムニバス映画だった。 ウディ・アレン発案のこの企画は、当初彼自身の手による短編映画3で構成される予定だったらしいが、最終的にはアレンの他、マーティン・スコセッシ、フランシス・フォード・コッポラという偉大なる映画クレイジーたちの夢のような顔合わせになった。 ニューヨークに生まれ育ち、あるいはニューヨークを愛する3人の同世代の映画作家。1939年生まれのコッポラは『ゴッドファーザー』『コットンクラブ』で、1942年生まれのスコセッシは『ミーン・ストリート』『タクシー・ドライバー』『ニューヨーク・ニューヨーク』『キング・オブ・コメディ』『アフター・アワーズ』で、アレンは『アニー・ホー

    ニューヨーク・ストーリー〜コッポラとスコセッシとウディ・アレン夢の競作
  • ナインハーフ〜ミッキー・ロークとキム・ベイシンガーが演じた“9週間半”の男女関係

    『ナインハーフ』(NINE 1/2 WEEKS/1986) 日の都市で暮らす紳士淑女たちが札束とかくれんぼしたり、消費という名のパーティ・デイズに明け暮れたバブル時代──。 男と女はスタイリッシュな出逢いやゲーム感覚の恋愛を気にかけるようになり、それに紐づくファッションやレストラン、住空間と健康管理、音楽やアートといった情報にやたらと詳しくなっていた。彼ら彼女らが一番恐れたこと。それは流行に遅れてしまうことだった。 『ナインハーフ』(NINE 1/2 WEEKS/1986)はそんな時代の幕開けに日で公開された。この映画で描かれたのは、まさに享楽的で虚飾的な男女関係における重要なコミュニケーション=セックス。 都市生活を謳歌する怖い者知らずの若い世代が見逃すはずがない。中でも、氷を身体の上で滑らす「ナインハーフごっこ」が話題になった。ハリウッド映画が日のポップカルチャーに及ぼす影響がま

    ナインハーフ〜ミッキー・ロークとキム・ベイシンガーが演じた“9週間半”の男女関係
  • ジョーカー〜『タクシー・ドライバー』に影響を受けた孤独と哀しみに満ちた男の物語

    『ジョーカー』(Joker/2019) 『ジョーカー』(Joker/2019)を自腹で観てきた。おそらく来年のアカデミー賞では作品賞・監督賞・脚賞・主演男優賞あたりを独占すると思うが(このコラムが書かれたのは2019年10月。結果はご存知の通り)、ここではそんなことは重要じゃない。 これほどの孤独と哀しみに満ちた作品がたくさんの人々に観られていること自体に驚く。きっと今自分がいる場所・街・国の姿に大きく重なる部分があるからだろう。もはやコミックの世界を超えた。これは完全なリアルだ。 たとえバットマンを観たことがなくても、ジョーカーを知らなくても全然構わない。なぜならコミックスの中でスーパーヴィラン(悪役)であるジョーカーの誕生秘話はこれまで一度も描かれたことはなく、この映画では独自のストーリーを作り上げてオリジン(起源)に迫った。心優しき男はなぜジョーカーになったのか。そんな人物描写を重

    ジョーカー〜『タクシー・ドライバー』に影響を受けた孤独と哀しみに満ちた男の物語
  • 年間映画興行収入ランキング1996年〜『ザ・エージェント』ほか

    「TAP the FLYER」第19回は、1996年の映画興行収入をランキング。 【1996 TOP 20 MOVIES】 *ランキングと金額は「全米Box Office」をもとに作成。 ❶『インデペンデンス・デイ』(Independence Day) $306,169,268 ❷『ツイスター』(Twister) $241,721,524 ❸『ミッション:インポッシブル』(Mission: Impossible) $180,981,856 ❹『ザ・エージェント』(Jerry Maguire) $153,952,592 *第69回アカデミー賞助演男優賞/キューバ・グッディング・Jr ❺『身代金』(Ransom) $136,492,681 ❻『101』(101 Dalmatians) $136,189,294 ❼『ザ・ロック』(The Rock) $134,069,511 ❽『ナッティ・プロフ

    年間映画興行収入ランキング1996年〜『ザ・エージェント』ほか
  • 年間映画興行収入ランキング1997年〜『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』ほか

    「TAP the FLYER」第20回は、1997年の映画興行収入をランキング。 【1997 TOP 20 MOVIES】 *ランキングと金額は「全米Box Office」をもとに作成。 ❶『タイタニック』(Titanic) $659,363,944 *第70回アカデミー賞作品賞、監督賞/ジェームズ・キャメロン ❷『メン・イン・ブラック』(Men in Black) $250,690,539 ❸『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(The Lost World: Jurassic Park) $229,086,679 ❹『ライアー ライアー』(Liar Liar) $181,410,615 ❺『エアフォース・ワン』(Air Force One) $172,956,409 ❻『恋愛小説家』(As Good as It Gets) $148,478,011 *第70回アカデミー賞主演男優

    年間映画興行収入ランキング1997年〜『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』ほか
  • ジャンゴ 繋がれざる者〜歴史の犠牲者たちに映画の中で復讐させるタランティーノの世界

    『ジャンゴ 繋がれざる者』(Django Unchained/2012) ヒトラーをはじめとしたナチスの幹部たちを映画館ごと炎上爆破してしまうという、ユダヤ系の立場からの壮大な復讐制裁劇『イングロリアス・バスターズ』(2009)で、キャリア最高の興行収入を記録したクエンティン・タランティーノ監督。“史実の書き換え”なる新たな手法を見出した彼は、次作で映画オタクである自身のルーツとでもいうべき「マカロニ・ウエスタン」に取り掛かる。 「悪を裁くのは正義ではなく流れ者だ」という世界観を絶対的な美学とするこのジャンルは、言い換えれば監督としての真価が問われる極めてハードルの高い領域。だがタランティーノにとってそれは宿命であり、避けて通れない“映画道”のようなもの。 この愛すべきクレイジーな映画作家は、そこに南部の奴隷制度というアメリカの残虐な過去と向き合うことにも同時に取り組みながら、とんでもなく

    ジャンゴ 繋がれざる者〜歴史の犠牲者たちに映画の中で復讐させるタランティーノの世界
  • 年間映画興行収入ランキング1994年〜『パルプ・フィクション』ほか

    「TAP the FLYER」第17回は、1994年の映画興行収入をランキング。 【1994 TOP 20 MOVIES】 *ランキングと金額は「全米Box Office」をもとに作成。 ❶『ライオン・キング』(The Lion King) $422,783,777 ❷『フォレスト・ガンプ/一期一会』(Forrest Gump) $330,455,270 *第67回アカデミー賞作品賞、監督賞/ロバート・ゼメキス、主演男優賞/トム・ハンクス ❸『トゥルーライズ』(True Lies) $146,282,411 ❹『サンタクローズ』(The Santa Clause) $144,833,357 ❺『フリントストーン/モダン石器時代』(The Flintstones) $130,531,208 ❻『ジム・キャリーはMr.ダマー』(Dumb and Dumber) $127,175,374 ❼『今

    年間映画興行収入ランキング1994年〜『パルプ・フィクション』ほか
  • ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド〜タランティーノ監督が伝えたかったこと

    『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(Once Upon a Time in Hollywood/2019) 映画作家クエンティン・タランティーノの9作目となる『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(Once Upon a Time in Hollywood/2019)が公開された。今回も自腹で映画館へ観に行った。 1991年、28歳の時に『レザボア・ドッグス』で監督デビューしたタランティーノが、世界のポップカルチャーの記号となったのが94年の『パルプ・フィクション』。その後97年の『ジャッキー・ブラウン』という愛すべき作品を挟み、『キル・ビル』2部作を発表したのが03/04年。自身の作品にお気に入りの映画テレビ音楽・コミックといったカルチャーを次々とサンプリング/オマージュしていく手法は、まさに同時代のヒップホップアーティストのような自由と軽やかさがあった。 そ

    ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド〜タランティーノ監督が伝えたかったこと
  • イングロリアス・バスターズ〜「復讐制裁劇」で歴史を書き換えたタランティーノ監督作

    『イングロリアス・バスターズ』(Inglourious Basterds/2009) クエンティン・タランティーノ──映画音楽・コミックなど膨大なポップカルチャーを吸収分析するコレクター気質と、それを消化して創作活動へと変えていく作家性を併せ持ち、誰も見向きもしなかったB級感覚をメインストリームに昇華させることのできる希少な監督。 日でも新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が公開されたばかり。マンソン・ファミリーやシャロン・テート殺害事件などロックファンにはお馴染みの題材を書き換えながら、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットという夢のコンビを実現させ、相変わらず熱狂的な映画オタクぶりを発揮している。 だが書き換えという点では、『イングロリアス・バスターズ』(Inglourious Basterds/2009)の方が凄い。ナチスやヒトラーを映画館ごと炎上爆破するとい

    イングロリアス・バスターズ〜「復讐制裁劇」で歴史を書き換えたタランティーノ監督作